【感想・ネタバレ】姫騎士様のヒモのレビュー

あらすじ

★第28回電撃小説大賞《大賞》受賞作★

灰と混沌の迷宮都市『灰色の隣人(グレイ・ネイバー)』。
数多のモンスターと財宝を孕むダンジョンの鮮烈な灯りの影には、必ず害虫が潜む。そんな掃き溜めに咲く汚れなき深紅の花が姫騎士・アルウィン。王国再興を志し秘宝を求めるダンジョン攻略の急先鋒――そして彼女に集る元冒険者・マシューは、この街に数いる害虫の一人だ。
仕事もせず喧嘩も弱い腰抜け、もらった小遣いを酒と博打で浪費するクズ、そう人は罵る。

――しかし、彼の本当の姿を知る者はこの街にはいない。

「お前は俺の飼い主(おひめさま)の害になる――だから殺す」
「おい、てめぇ! ただの腰抜けじゃ……ッ!」
「内緒にしてくれよ。俺たちみたいな害虫が何をしているかなんて、彼女は知らなくていいんだ」

――彼は自らの手を汚すことを厭わない。

「マシュー、お前は私にとって大切な命綱だ」
「君が必要とする限り、俺はこの手を離さない。言っただろ。俺は君の『ヒモ』だって」

――全ては姫騎士様のために。

選考会騒然! エンタメノベルの新境地をこじ開ける、衝撃の異世界ノワール!

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ネタバレ

悪事が蔓延る街。描写の際の言葉遣いの悪さ。太陽神への罵倒の数々。そのどれもが正義なんて存在しない、残酷な世界観を表している。読んでいて引き込まれた。

「君は悪くない」というマシューの言葉は、相手に言っているように見えて、実は罪悪感を押し殺すために、マシューが自分に言い聞かせているような気がしてならない。

アルウィンがマシューをヒモにしたいと言ったのは、自分が道を踏み外しそうになった時に手綱を絶対に離さないでいて欲しいからなのかな。

太陽の下でないと元々の力が出ないって、かなりの痛手だと思う。目立つのが嫌で実力を隠しているなんてレベルではないから、アルウィンの願いを直接支えることもできないし。今後はどのような展開になるのか楽しみ、

1
2023年06月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

電撃文庫史上、最低な主人公と聞いて。
久々に電撃文庫買いましたが、面白かった!
ダークヒーローと言うには下半身ゆるゆるで下衆い。
姫騎士のヒモやってますし。
一応面倒見いいところもあるのに、子供に腕相撲で負けるほど弱い。
と見せかけて、作中何人も人を殺しているヤバいやつ。
本当にびっくりするほど弱いのに、さくっと殺しちゃうので驚いた。
勿論、普通の人ではなく、過去に名を馳せた人ではあるのだけれども。
でも、今は諸事情で弱体化しちゃっているので、あの暴力的な街でよく生きてきたなと感心するほど。

特に終盤に彼が目的のために殺さざるを得なかった存在には非常に驚かされた。
え、その人まで殺しちゃうのかよという。
しかも全く躊躇なくやったので、本当に心底驚いた。
それも全ては姫騎士さまのため。

主人公の過去、姫騎士が抱えている秘密、弱いながらも修羅場をくぐり抜けるハラハラ感、そして容赦ない別れの数々。
そして「ヒモ」の意味、その役目の深さ。
主人公はあんなだけど、魅力的なエピソードや設定が多く、ジェットコースターに乗っているような興奮を覚えた。
帯にある暴力的な面白さというのは伊達ではない作品だと思う。
主人公の何の遠慮もなくぶっちゃける一人称文章がまた小気味いいんだよなあ。
あそこまで言い切ってくれると清々しさまで感じる。
映像化や音声化は厳しそうだけれども。
……規制ばかりでつまらない世の中だ、本当に。

0
2022年03月07日

Posted by ブクログ

マシューカッコ良い
ここで終わっても綺麗なのになって所で終わらず黒さを出してくるのでとても引き込まれる話
2巻が楽しみ

0
2022年02月20日

Posted by ブクログ

迷宮に潜るヒロインを地上で主人公が待つという、通常と逆の視点の作品。
主人公が「ヒモ」としての信念を持ち、如何なる事も躊躇なく進める様が描かれる。
終始暗い展開であり、一部(特に一か所)受け入れにくい展開もある。
しかし、今までに無い読後感を味わえる作品であった。この点、新しい雰囲気を重視する電撃文庫大賞作品らしいと感じた。

0
2022年02月13日

Posted by ブクログ

想像の100倍くらい重いダークファンタジーという感じでした。

残酷な描写も多々ありますが、その分人間味が溢れた作品になっていると思います。

ただ、世界観や主人公の性格的に人を選ぶ作品ではあると思います。
私はドハマりしてしまったので、次巻が今からとても楽しみです。

0
2022年02月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

なんとも通俗的なタイトルで、タイトルそのまま冒険者の姫騎士様のヒモとなった訳あり碌でなしが主人公の物語なわけだけど、そのタイトルの本当の意味を知るとなんとも味わい深い。
ただ、物語的には全然スカッとはしないし湧き上がるような熱量があるわけでもない。
代わりに、なんとも言えないやり切れなさや怒りやほんの少しの希望が描かれている。
あまりライトノベルでは描かれない世界だな。
電撃小説大賞の大賞作なのだけど、これはちょっと読む人を選びそうだなと思う。
もうひとつ、個人的に物足りなく思ったのは主人公と姫様との絡みがほとんどないこと。
唯一、姫様絡みの事件場面だけ格好良かったのだけど^^

0
2022年07月24日

購入済み

面白かったですが

面白かったですが、良くも悪くも日陰の世界がリアルに描写されていて、舞台が別に異世界でなく新宿的な場所でも変わらない感じがしました。
マシューが太陽神にどう立ち向かうのかは楽しみです。

0
2022年04月09日

Posted by ブクログ

「ヒモ」と聞いて良い印象を持たない方が大半だと思いますが、ヒモの立場に甘んずる主人公は印象に違わない社会の爪弾き者で無法者。

『彼はただのヒモでした』という話なら、本作が電撃小説大賞の大賞を受賞するわけはなく、そこにはアウトローの彼だからこそ陰に日向にと立ち回って姫騎士を支えられるわけですが、そこが魅力的に映るような気がします。

早くも第2巻を準備中だそうなので、楽しみに待つとします。

0
2022年04月02日

Posted by ブクログ

評価(16)
世界観(3)ストーリー構成(2)設定(4)文章(2)登場人物(2)ジャンルとしての完成度(3)

0
2022年10月29日

Posted by ブクログ

ううむ、久しぶりに主人公が正義じゃなくて、明らかに
ヒロインにべたぼれしているであろう話を見た。
いやあ。べたぼれしてなきゃああまではできないだろうに。
続編が見たいようなもうおなかいっぱいのような。
そんなわりとダークな話だった。

0
2022年03月20日

ネタバレ 購入済み

主人公の行動がちぐはぐ

主人公がヒロインのヒモをやりつつ町で起きるいざこざを解決する。ざっくりあらすじをと説明するとこのような話になるのですが、ヒモとうそぶきつつヒロインのために精力的に働くのは良いのですが、前にいたという恋人には負担をかけてばかりで特に力にもなって上げないどころか、追い詰められて犯罪に手を染めてしまった恋人が失踪した際には、いなくなって安心したとぬかした上、疲れていたとはいえ探しもせずに眠りこける始末。
ヒロインのために東奔西走する姿と、前カノへの対応のクズさ加減。
そもそもの行動や言動がろくでなしなので全く魅力が感じられませんでした。
私にとっては文句を書かずにいられない程、歴代の大賞作品のなかで最も魅力のない作品でした。

#シュール #ドロドロ #ダーク

4
2022年03月11日

匿名

購入済み

好みが分かれる作品

殺しあり、薬物あり、荒くれ者あり…なのでそういう物騒な事に抵抗がある人は苦手だと思います。全体的に世界観が暗く、読んでスカッとしたり、ワクワクしたりする感じではない。

主人公とヒロインの絡みが薄かったり、登場人物たちが酷かったり、残酷だったり、あまり救いのない話で私は好きになれませんでした。

#深い #ダーク

1
2023年06月21日

「男性向けライトノベル」ランキング