あらすじ
「お嬢様! たった今この時より、貴様はこの地上で最下等の生物に格下げとなる!」
ヴィクラント王国第二王子ウィリアムから婚約破棄された公爵家令嬢アリシアに、罵声が浴びせられる。その声の主は従者アベル、正確には彼と同化したアメリカ海兵隊カイル・デヴィッドソン少佐のものだった!
婚約破棄に絶望したアリシアが破滅を迎える前に、“クソッタレの殺戮兵器”へと仕立てるため新兵訓練を施す。並み居る政敵どもをなぎ倒し、国家に平和と秩序をもたらすために!!
感情タグBEST3
世界が前世でプレイしていた乙女ゲーだと気づく前世海兵隊の執事とは……設定無理矢理すぎじゃない? と思いながら就寝前に軽く読み始めたのですが、とても面白くて、「朝まであと1時間しかないじゃん!」てくらい集中して徹夜して読みきってしまいました。
アリシアとアベルの今後がとても気になります。続きがとても楽しみです。
異世界版フルメタルジャケット
異世界悪役令嬢ものに映画フルメタルジャケットの要素をぶちこんだ感じの作品。
とある異世界の国にて貴族の令嬢が濡れ衣を着せられ侮辱された瞬間、従者に地球の米海兵隊員の魂が憑依する。受け継がれた海兵隊員としての戦闘力で敵に囲まれた令嬢を救出し、その後従者は令嬢に対して海兵隊式の練兵訓練法を受けさせ鍛え上げる。全ては彼女を陥れた敵を打倒し、彼女と自分が生き残るためである。
過酷な訓練を経て強靭な戦士となった令嬢は、従者と共に国を蝕む巨悪との戦いに身を投じていく。
貴族としての品格を磨かれた弱弱しい令嬢が、米海兵隊式の訓練を経て心身ともにタフな戦士に変貌する様子はコミカルである。
現代の地球の海兵隊員として活動するために必要な、銃などの装備全般は従者の特殊能力で用意されるが、異世界の文明基準からは数百年ほど先行した技術の産物なので現地の人員に対しては性能差で優位に立ち、蹂躙できる。令嬢や従者が敵を圧倒的な力の差で蹂躙する様が爽快。
また中盤からは武器のみでなく海兵隊員そのものも地球から召喚可能となり、仲間が増えて行動の幅も増えていく。
頼りになる仲間を手に入れた令嬢の戦いはまだまだ続くようだ。