【感想・ネタバレ】ASD、ADHDの「苦手」を乗り越え自己実現のレビュー

あらすじ

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脳科学が解明した最新の事実。発達障害は「実行機能の障害」であり、それぞれの実行機能を鍛えることでトラブルが改善する

ASD、ADHDをはじめとする「発達障害」は多くの人に知られるようになりましたが、最先端の脳科学研究によれば、
あたかもラベルを貼るようにASD、ADHDと「診断」することは誤りであり、
当事者である子どもたちの困りごとの改善につながらないケースが多いことがわかってきました。

特に思春期に多く見られる悩み、不安、トラブルは診断名でひとまとめにできるものではなく、
それを改善するには脳の機能から「得意なこと」「苦手なこと」を科学的に判断し、
「得意なこと」を伸ばし、「苦手なこと」を克服する「実行機能」を鍛えることが重要なのです。
本書ではそれらをやり遂げる力をつけ“メンタルマッチョ”になるトレーニングを具体的に紹介します。


青木 悠太(アオキユウタ):岡山県出身。2007年、東京大学医学部卒業。15年、同大大学院脳神経医学精神医学卒業。同大病院神経精神科で臨床医として研修後、登録診療医として多数の自閉症患者を診察。15年から日本学術振興会の海外特別研究員としてニューヨーク大学でASDの研究に携わる。昭和大学 発達障害医療研究所 昭和大学烏山病院外来診療(発達障害)担当。

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Posted by ブクログ

この観点からの本を初めて読みました。
子供向けの邪念を払うマインドフルネス、判りやすい。私も試してみたい。
激辛ラーメンを食べるとか、ソフトクリームを食べるとか。
確かに集中が必要で、知らず知らず邪念が遠のきますね。

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2022年09月03日

Posted by ブクログ

題名を変えた方がいい。発達障がいに悩む保護者向けの本だと誤解してしまう。ASDやADHDについて脳の機能の観点から説明し、トレーニング法を記載している。
そもそも発達障がいはとてもグラデーションで、どのような特性が強いかは個による。ここからが発達障がいというラベリングは難しく、言ってみれば皆がもっている特性。なので、この本を読むと、誰もがどこかしら自分にあてはめて読める。
脳機能のネットワーク連携を良くし、注意力を高めるためにマインドフルネスが大切という章の中で、塗り絵や辛いものを食べるという方法が紹介されていた。こだわりの強い特性があると、自分の興味のあることに没頭して他のことが見えなくなることがあるが、これもマインドフルネスなのかなと思った。

著者は本の中でASDやADHDを区別していない。興味深かったのは、すぐカッとして癇癪などの好ましくない行動をとってしまうのは「反応の抑制・選択」ができていないとするところ。ADHDの行動の衝動性や攻撃性、ASDのこだわりの強さや社会的コミュニケーションの問題。どちらも「反応の抑制・選択」がうまくできないことが原因とする。とっさの反応が選べないことや自制ができないということは、衝動的に暴力をふるったり癇癪を起す土台となる。 
うん、なるほど。心当たりがありすぎる。
そして著者は神様のような言葉を連ねる。
「これまでの調査でわかった重要なことは、反応を抑制・選択する能力は、何のトレーニングをしなくても、年齢を経ることに身についてくる」
「単純に脳が成熟」「反応の選択ができなくて困っているお子さんも数年で落ち着く可能性があることを覚えていてください」
先生!ほんとですか!!!!!!
もちろん行動を是正するアイデアも認知再構成法として紹介されている
下記を毎日振り返ろうというもの。
事実(何がおきたか)、その時なにを考えたか、どんな気持ちで強さはどれくらいか、客観的に別の考えを探す、別の考えにより少しでも気持ちの強さは変わったか、別の考えをもとにより適応した行動を探してみよう

そして、私が子どもに読ませたいと思ったのは、最後の「思春期の君たちへ」という章。思春期が親から自立し仲間を作り社会とかかわるようになる不確実な時期。そこで大切にしてほしいことを書いている。
動く、グレーを受け入れる、良い面に着目する、自分の興味と社会のニーズをすり合わせる、計画をたてやりきる。優先順位をつけ最も大切なことに取り組む、まあいいかと思いストレスの対処法を学ぶ、冷静に自分を知り、自分はできると信じる、やりきる力をつける、プライド(人との関係の中で成立する自己評価)よりも自尊心を大切にする
思春期のみなに、最後の章だけでも読んでもらいたい

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2023年03月26日

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