あらすじ
2030年までに達成すべき国際目標として「SDGs」が掲げられ、世界は動き出した。
ビジネスや教育現場など、様々な場面でSDGsが謳われている。
しかし、私たちは「本当に意味のある社会貢献」に取り組めているだろうか?
表向きはSDGsと謳いながら、単なる「きれいごと」に終始していないだろうか?
そもそも、私たちの何気ない行動が、世界の問題をむしろ助長していることに気づけているだろうか?
・私たちが「寄付」をすると、アフリカの経済的自立が遠のくかもしれない
・私たちが「新品の服」を求め続けると、バングラデシュの悲劇が繰り返されるかもしれない
・私たちが「肉食」を続けると、世界で「水戦争」が起きるかもしれない
・私たちが「スマートフォン」を買い続けると、コンゴの性暴力が悪化するかもしれない
貧困・環境・資源・紛争といった世界の問題と、私たちの生活は繋がっている。
世界の問題と自分の「繋がり」を知れば、無関心ではいられなくなるだろう。
そうやって内から湧いてくる問題意識を持つことが、本当に意味のある社会貢献をするために欠かせない。
本書ではアフリカで人道支援に取り組んできた原貫太氏が、独自の切り口で世界の諸問題に迫る。
この本を読めば「どこか遠くの世界の出来事」で終わっていた話が、「私の生活の延長線上にある出来事」に変わるはずだ。
さらに、世界の貧困の正しい見方を学び、「アフリカよりマシ」で片付けられない日本の貧困についても理解を深めることができる。
どれだけ大きな問題も、すべては「知る」ことから始まる。
さあ、勇気を持って世界へと続く扉を開けよう。
100万部超の大ベストセラー『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』(日経BP)共訳者・上杉周作氏推薦!
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このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
アフリカやコンゴの現状を知った
良かれと思ってやっていたことが
アフリカを逆に苦しめていることも衝撃だった
関心を持つこと以上に、関心を持ち続けること。
分かってはいるがこれが一番難しい
Posted by ブクログ
タイトルにあるSDGsについての詳細なお話しはありません。相手を理解しないひとりよがりの寄付は状況によっては相手の自立を妨げる、先進国の過剰な消費は地球環境にも開発途上国の経済、環境にも有害になる、肉食は水や農地というリソースを過大に使用する、レアメタルをめぐる争奪戦が生産地での戦争、児童労働などに繋がっているなどなど、さらには日本の貧困問題まで論じています。個々の話はある程度聞いたことがある話が多かったですが、出典を明らかにしたり章末に追加情報を記載したり、勉強になりました。何をするにも相手をまず理解することが大事ですね。ただ、過大な消費に依存している現在の資本主義体制の中で個人の善意以上の将来像が描けるのか、というと微妙かなと思いました。