あらすじ
SF、ファンタジー、ラブコメなど様々なジャンルを収録した珠玉の短篇集が電子版で登場! 紙版から追加で1本『わたしと、家』を収録! この機会にぜひお楽しみ下さい。 収録作品「外天の暁」「ゆり子には内緒」「四年目」「文字屋かわほり」「ENGIメーカー」「志能便の手」「ゴマとマメ」「不器用の作法」「こゆび姫」「切望の娘」+電子版のみ「わたしと、家」 舞台女優の蘭子に心酔して劇場に通いつめる少年・福朗は、ある日、出会った青年の手引きで蘭子のいる所に連れて行ってもらえることになる。出された条件は2つ。「自分から誰かに話しかけてはいけない」、「話しかけられても"ゆり子には内緒"としか言ってはいけない」。不可思議なこのルールの真意は…?
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Posted by ブクログ
キッサン先生の作るキャラクターには非常に魅力があると思う。
お話も短編で終わらせるのがもったいないような、スケールの大きいものが多い。
表題作の「ゆり子には内緒」は、想像していたよりもずっと不思議な話だった。一回読んだだけじゃ分からなかった。
宗教的な部分も、日常的な話も、ファンタジックな要素も様々な作風が楽しめる人だな、という印象。
「をちこち」や「どろこう」とは少し雰囲気が違うかも。
わたしは「こゆび姫」が一番好きでした。
短いけれど、ギュッと切なさとかおっさん萌え要素が詰まっている。
田舎の少年少女の話も青春で良いなぁ。
とにかく良い短編集でした。
Posted by ブクログ
コメディーからシリアスまでぎっしりです。
「四年目」という作品には思わずゾクっとさせられました。こわい。
個人的にうひゃーっとなったのは「不器用の作法」と「文字屋かわほり」。
「不器用の作法」は男子高校生が作法に奮闘する話で、どたばたする感じがかわいくてよかった!男子高校生かわいいです。
「文字屋かわほり」はちょっと不思議な話です。
スーッと通るような雰囲気とオチが素敵だと思いました。
Posted by ブクログ
ずいぶん、久しぶりにD・キッサンよんだ。オカルト、古典、不思議系の話。
黒すぎる人間の性(サガ)とドロ校で慣れ親しんだ絵が、不思議な感覚で融合する。劇中劇となっている「ゆり子~」はまだ理解不能だ。
Posted by ブクログ
初めて知った作家だが、めっけもんだと大喜び。
ゆり子には内緒 ◇みょうちきりんなSFの話。
外天の暁 ◇人形が時を止めてまた動かす。
文字屋かわほり ◇「美しひ」
四年目
志能便の手
ENGIメーカー
不器用の作法
ゴマとマメ ◇これはいい話。
切望の娘 ◇美しい線の中で157Pが。
こゆび姫 ◇なんせ 私 あなたのコレだもん。
Posted by ブクログ
アルカナで読んで好きだった“志能便の手”が入っていて嬉しい。
他の話では“外天の暁”、“切望の娘”が好みだった。
十編どれもが全く印象の異なる話になっているのはさすがだと思うが前回の短編集よりインパクトは少ないかな…という印象。
Posted by ブクログ
前回の短編集が面白かったので今回も購入。
表題作は「いやそこから恋のメロディを奏でろよ!」と思ったけど、カバー裏のおまけまんがを読んで納得した。うんこれは無理だわ。この時代差の男女観の違いはもう溝っていうか崖レベルだわ。結局ゆり子はどこかの特殊能力者なんだろうか。キャラクターが勝手に動いたというか、話がまとめられなかった感じはする。
一番好きなのは作者自ら地味と呼ばれた「四年目」。確かに地味だけど好きなんだよ、ラストがどちらの家族を裏切ったのか解釈分かれるところとか。「切望の娘」は(ぱっと調べた限り)架空の国が舞台なので、ラファエルは別の名前にしてほしかったかな。「こゆび姫」はなんか好き、なんか。
Posted by ブクログ
D.キッサンの前作の短編集が良かったので、買い求めたもの。他人の妄想のなかは靄がかっているものだな、と感じる。絵の線の細さも相まっての印象かもしれんが。亀井高秀先生の「天使の化石」に雰囲気が似ているな。