あらすじ
『明日の友』の人気連載「人生100年学のすすめ」が、書き下ろしを加えて1冊に。超高齢社会への提言を続ける88歳の著者が、自身の“ヨタヘロ”の現実を、ユーモラスに綴る渾身のエッセイ!
健康寿命と平均寿命の間のおよそ10年を「ヨタヘロ期」と命名。痛いところだらけで「ヨタヨタ・ヘロヘロ」とよろめきながらも直進していると、自分を明るく表現。
・著者のヨタヘロ体験の一例
調理がおっくう、食欲もわかず、中流型栄養失調症に!
84歳での建て替え引越しで、金欠ウツに
近くの駅まで歩くと息切れ、街角にベンチがほしい
樋口恵子(ひぐちけいこ)
1932年東京都生まれ。評論家、NPO法人「高齢社会をよくする女性の会」理事長、東京家政大学名誉教授、同大学女性未来研究所所長。『明日の友』の特集記事で、暮らしの工夫をたびたび公開。連載中の「人生百年学のすすめ」で、自身のヨタヘロぶりを綴り、老いの現実と覚悟を伝え続ける。
咢堂(がくどう)ブックオブザイヤー2020 相馬雪香特別賞 を受賞しました。
公益社団法人 読書推進運動協議会「読書週間2020 敬老の日 読書のすすめ」に選ばれました。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
樋口恵子先生、以前から軽快な文章が大好きでした。
今回も期待を裏切らず。
「ケアされ上手」の方をご紹介されたくだりは、表現が見事、あっぱれです。
終活本といえば終活本。
コミカルなエッセイといえば、エッセイ。
楽しく読ませて頂きました。
Posted by ブクログ
読みやすい。
人生100年と言われ出したのは5,6年前かな?
巷ではそんな本ばかり。
20年くらい前40代の頃は80歳くらいかなと思ってたけれど今や100年は当たり前。
結婚芝居は一幕から二幕にという表現が
おもしろいな。うちはかなり前から二幕目。
登場人物は二人だけ、というと意外とそうでもなく
息子夫婦や両親、義理母などが登場している。
最近頻繁になったのが父の介護による
母や兄弟との幕。
大介護時代と言うのも実感する今日この頃。
この本は母から借りたけれど
どこに共感したのか聞いてみたい。
『よい介護とは介護する家族やプロの介護者が
あっぱれであると同時に、介護される側がなんとも
立派な方が多い』
介護される側、ケアされ上手、というのは
ほんと一理あるなと。
父はいつも穏やかで、ヘルパーさんから
「いつもありがとうと言ってくれるんですよぉ」と
いうのを聞くと、あぁそうなんだ、やっぱりな、
と思う。
この本にも『命令しない、反対しない、不足言わない
小言言わない、怒らない』と書いてあるが
介護させれる、まぁ介護とまでいかなくても
老齢になったらそのようにありたいものだなぁと
思った。今年還暦になる私としては
老後についてもそろそろチラッとかすめる時期。
とはいえ、みんながなるとは限らない認知症
必ず介護されるというわけでもない。
自分の足で歩き、自分で考え行動する
自炊して美味しいものを食べ友と遊ぶ。
二幕目どころか三幕目に突入しそうな結婚芝居は
同居している人という位置付けでも良いのかも。
定年離婚してシングルの経済貧困者にならずとも
互いに気兼ねせず、健康を気に留めながら
ストレス溜めずに一緒にいる、そんな感じでもいいかな。
樋口恵子さん、今92歳でお元気なのねぇ、、
まだまだ執筆中、すごいわ。
そういえば「90歳何がめでたい」の佐藤愛子さんも
お元気。いやぁ、やはり仕事、天職を持った方たちは、老いも楽しんでいてそれも「飯の種」にしちゃうのね。ワークインライフ、というかライフインワーク?
Posted by ブクログ
著者の正確な統計的な数字と人の名前を覚えていることに驚いた、と同時に感銘を覚えた!今や人生百年時代に突入で社会制度も変えないと。特に災害時はおっしゃる通りです。
Posted by ブクログ
1932年生まれ、東大文卒、樋口恵子さん「老~い、どん!」、2019.12発行。70~90代、あなたにも「ヨタヘロ期」がやってくる。はい、存じてますw。高齢者の健康は薬より食生活。こまめに買い物、外出すれば人に会い話をする。健康寿命の3本柱は、食、運動、社会参加(人と出会う)。生きものとも話をw。了解です(^-^) 登記書類、通帳など定期的に確認。人生100年は、結婚生活も二幕の時代に(元気な30年と介護の30年)。ケアされ上手に。ポイントは、ユーモアとありがとう。
Posted by ブクログ
時々お茶目な側面を覗かせながら、老いを語る姿に親しみが湧く。具体的な数字を持って人生100年時代を説いていらっしゃる所が、流石研究者とうなずかされる。ただ自身を持って貧乏とおっしゃるのには、どうも共鳴できなく、そこだけが残念。今や格差は限りなく、お書きになるような暮らしはできない老人たちが、数多くいる事はご存知のはず。
Posted by ブクログ
同居している90歳を超えた義母の気持ちに少しでも寄り添えたらと思い、高齢者がどんな思いでその時を過ごしているのか、ヒントを求めて読んだ。
社会的地位も経済的な余裕も比較的ある(ご本人はそうおっしゃってはいないが、客観的に見てそうでないはずがない)著者でさえ、老いと折り合いをつけながらも前向きに生きている。そう生きられるのは、周囲の人たちも前向きな気持ちでサポートし、ご本人がそれを快く受け入れているからだと思った。
Posted by ブクログ
80歳は80歳にならないと分からないと、亡き祖父に言われたものだが、年寄りと一括りにできないほど、長生きできる世の中になった。
身体も精神もヨロヨロになっても、楽しみを見つけ、周りに感謝し、必要な時には助けを求め、よく食べよく歩くことが大切。買い物も過ぎてはいけないが、大切な意思決定だから、適度にした方がいい。
Posted by ブクログ
これから向かう老いの現実を知りたいと思って読みました。他の方もおっしゃっていたように樋口さんは恵まれていると思います。ご自分は貧乏とおっしゃっていましたが。
娘さんが近くにいることや頼りになる人が身近にいて、ましてやマイペースでできる仕事があります。
羨ましいかぎりです。
「調理定年」ということをおっしゃっていました。
私はもう既に食事の支度が面倒くさいので、そうだよなぁ、と思いました。
いろんな体験記を読んで覚悟して進んで行こうと思います。
Posted by ブクログ
母に勧めるつもりで、買った本だけど、魅力的な樋口恵子さんがどんな老い方をされているのか、読みたくなって、母より先に読みました。朝起きると、どこかが激痛、という87歳の現実を知り、サボっている体のケアをやんなくっちゃ、と切に思いました。伊藤比呂美さんや樋口恵子さん、上野千鶴子さんたちの、人生の始末のつけ方はかっこいいですね。果たして、自分にできるのだろうか?できるように成長したいものです。
Posted by ブクログ
ヨタヘロ期(79~90代)には まだ届いていないけど・・・・
「明日の友」の連載エッセイ「人生100年学のすすめ」をまとめた1冊
著者 樋口恵子 87歳
自分の老いを客観的に分析し、ユーモアある文章で表現
これからやって来るであろう様々なことが、悲観的ではなく 読んでいて心地よい
これが知的に 社会とつながりを続けている人の目指す姿かもしれない
*老いても一定の判断力がある限り、買い物と言う社会参加と決定権を最期まで持たせてほしい 「青年よ大志を抱け、老年よサイフを抱け」・・・いい言葉だ
*高齢者の多い地域に招かれた時 どんな地域に住みたいかの問いに
「歩いて買い物 近くに仲間 ちょっと稼げる仕事があって
共に語らい 共に食べ こんな団地に私は住みたい」・・・大きく同意だ
親世代の介護を考え出したとき そして 自分の今後を思う時
手に取って損はない1冊だと思う