あらすじ
真知子は、息子・怜の中学受験失敗を理由に、夫と義母から母親失格の烙印を押されたあげく息子から引き離され、ひとりつましい生活を送っている。一方の怜は、義母が信仰する新興宗教に巻き込まれつつあった。そんな折、母子は長野の国立天文台へと束の間の旅に出る――。子を想う母の情愛と信念を描いた長編小説。
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Posted by ブクログ
新興宗教にのめり込み、孫は男の子で私立に通わせることを必須とする義母。そして、母親のいいなりにしか行動できない無責任な夫。妻の真知子に対する二人の行動や発言は、これはひどいなと思うことばかりでした。こんな状況のなかで、息子の怜くんの気持ちを尊重しながら対話を続けた真知子を応援しながらの読書でした。
こちらの気持ちまで晴れやかになったのは、夏休みに真知子と怜くんが野辺山宇宙電波観測所を訪れた時でした。星空の描写が、とても印象的でした。こと座のダブル・ダブルスターは、初めて知りました。
この小説では、息子の怜くんがとても聡明でしっかりしているのが救いでした。どうなるのかが気になって、あっという間に読んでしまいました。
Posted by ブクログ
息子の中学受験という時期に病気で倒れた真知子。
その日以降、突然息子と引き離されて別居生活に…。
理不尽な夫と義母の仕打ちに呆れ果てると同時にまだこんな親がいるんだなと思った。
すべてが自分中心で、思いやりのかけらもない夫に自分のいうことがすべて正しいと信じて差別的ことばを躊躇なく発する義母。
誰が心から息子のことを想っているのか…
それでも息子だってバカじゃない、よく義母のことも見ている。
そしてほんとうに一緒にいたいのが誰かってことを息子は、わかっている。
母と子の再出発を応援したくなる。
Posted by ブクログ
読むのがしんどくなるところもあったけど、面白かった。穂高作品はストーリーの良さはもちろん、文章の相性が良いようでちょっとしんどいところがあっても読み進められる。やはり注目し続けたい作家さんの一人です。
天文や鉄道の話も興味深く読めました。
天文のほうは知ってたけど、鉄道にも詳しいんですね。
Posted by ブクログ
やさしい言葉で描かれているけれど、物語は歯がゆいくらい言葉が通じない人が出て来て なかなかしんどかった。
地方だということと、住み心地はちがうし 価値観も違うよね…と 頷くことばかりだった。
Posted by ブクログ
義母と夫にひたすらイライラさせられた。
物語とは言え、こんな旦那離婚だー
o(`ω´ )o
息子の怜がいい子だったのが救い。
価値観、考え方、まったく同じとはいえずとも、根本的に違うのは一緒に生活出来ないなと思った。
Posted by ブクログ
義母、夫からのひどい扱い。よく我慢してこれたもんだ。
これ、結婚する前にちょっとでも違和感を感じたら引き返したほうがいいよね。
息子が自分の気持ちを汲んでくれるので、頑張れるんだろうけど。