【感想・ネタバレ】コーピングのやさしい教科書のレビュー

あらすじ

一生使える・スラスラわかるストレスと対処法の楽しい教科書!
ふつうに生活していてもストレスは避けられません。ストレスをためて心と体の不調にはまりこむまえに,ストレスへの意図的な対処=コーピングのレパートリーを増やして自分を助けてください。ストレスのしくみを知って要点を身につければ,コーピングはもっと効果的に,もっと楽しい習慣になります。ストレスとコーピングのメカニズムから「最強のコーピング」マインドフルネス,ストレス反応に深くかかわる「スキーマ」まで,ストレス心理学と心理療法のポイントをやさしく解説したこの教科書を,ひとりで・みんなで使って使って使い倒してください。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

気分感情コーピング対象は心に湧き上がる短い言葉で記述できるもの。コーピングを選ぶときはコスト面を意識、時間、金、健康、対人関係。自分を褒めるのとねぎらうのとは別。ムーミンママ。妄想。安心、クジラになって大海原を泳ぐ。マインドフルネス、自分を眺めているもう一人の自分。と思ったとつける。感情を数値化して実況中継する。
スキーマが生きづらさを感じさせるならスキーマだと認識しすることが有効。変えられる。

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2025年01月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「コーピング」とは、アメリカの心理学者、リチャード・S・ラザルスが考案し、1980年代から世界中に広まっていった「ストレスへの意図的な対処」を指す心理学用語である。
 ストレスは生きていく上で、決して避けられない中、「セルフケア」を行うことが重要であり、コーピングとは、そのストレスのセルフケアを行う上でカギとなる考え方と手法である。本書では、読者が適切にコーピングを実施できるよう、順を追ってコーピングの実施方法を紹介し、理解を深められる様になっている。本書の概要は次のとおり。

1.自分のストレスを知る7つのステップ
ストレスとは、「ストレッサー」と「ストレス反応」からなる。ストレス反応は、さらに、「認知」、「気分・感情」、「身体反応」、「行動」の4つに区分され、これらが相互に関係して悪循環に陥ることがある。こうしたストレスとストレス反応に気づき、コーピングで対応していくことが大切。このため、まずは自分のストレスをよく知ることが必要。ストレスのセルフモニタリングには、①ストレス体験の書き出し、②ストレス体験からストレッサーを抽出、③ストレス反応の確認:認知(自動思考)の把握→気分・感情の把握→身体反応の把握→行動の把握、という手順で行う。ストレスをモニタリングすること自体も、一つのコーピングである。
2.コーピングでストレスから自分を助ける
 コーピングが対応できるのは、認知(自動思考)と行動である。このため、コーピングは、「認知的コーピング」と「行動的コーピング」に分類される。前者は、頭の中で考えたりイメージしたりするもので、気分転換や妄想にふけるなど。後者は、具体的な行動を伴うコーピングで、運動やカラオケで発散、温泉でゆっくりなどが含まれる。また、コーピングは、問題焦点型と感情焦点型の2つに分類される。問題焦点型は、ストレッサーを除去・改善する方法であり、感情焦点型は、自身の感情に目を向けてそれを緩和するものである。
 コーピングを実際に活用するにあたっては次の点に留意して、ストレス反応が生じたときに、いつでもコーピングを活用できる様な形で用意しておくことが必要。
 ・質より量を原則に、たくさんレパートリーを用意する
 ・効果とコスト(時間、お金、健康を害さないか)を考えて、効果的かつコストの低いコーピングレパートリーをたくさん用意する
 ・コーピングの内容を細分化して数を増やす
 ・コーピングレパートリーをリスト化して持ち歩く
 ・コーピングを実施した記録を取り効果を検証する
 ・コーピングを人と話し合って楽しむ
3.万能選手的なコーピングの手法5つ
 コーピングの手法の中でも、特に効果の高い万能選手的な手法がある。具体的には、自身のサポートネットワークを可視化する、ポジティブなイメージを用意する、自分をねぎらう言葉を用意する、自分のいいところを書き出す、フレンドクエスチョンで自分をいたわる、といったものが紹介されている。
4.マインドフルネス
 マインドフルネスとは、「今・ここ」で体験していることに気づき、あるがままに受け止め、味わい、そして手放すための心のエクササイズである。体験して湧き上がる感情を判断せずに受け止め、流していくという各種ワークがあり、あるがままに受け止めることを習慣化していく方法が紹介されている。マインドフルネスを習得すれば、ストレスにおびえることも、そこから逃げることも無くなるとのこと。また、マインドフルネスも記録に残すことで習慣化できる。
5.スキーマに気づき、より深く自分に近づく
 スキーマとは、心理学用語で「まとまって記憶されている情報や知識」のこと。例えば、信号スキーマとは、「赤は止まれ、黄色は注意、青は進め」といったもの。スキーマは、自分を守り、生きやすくするために形成されるもの。しかし、その中で、「早期不適応的スキーマ」というものがある。これは、幼少期の生活環境によって形成される、ちょっと困った(不適応的)スキーマのこと。例えば、完璧主義や、誰かに頼らないといけないなどの9つのスキーマがある。ストレスには、多くの場合この早期不適応的スキーマが関係しいるため、自分のスキーマに気づき、その作用を緩和できればストレス自体の発生を軽減できる。スキーマに気づくためにはセルフモニタリングを実施し、マインドフルネスの手法で対応することが有効である。

いろんな手法が紹介されていて、とても読みやすく、分かりやすかった。ただ、これを実践して、身に着けていくことこそが重要で、実践・習慣化はかなり時間がかかりそうだと思った。一歩ずつ、進めていきたい。

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2021年08月18日

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