あらすじ
「この手があったか!」と驚かされた新時代のゲイ・ストーリー。
自分で自分が嫌いな人、好きな人、好きでも嫌いでもない人、全ての人に読んでほしい。
―――田亀源五郎( 『弟の夫』『僕らの色彩』)
ゲイの高校生・安良城貴(あらしろたかし)はいじめの標的にされながらも
片思いの相手・黒田先生を心の支えに耐え忍んでいた。
しかし、黒田の発した偏見にまみれたゲイ否定が彼を「怪獣」に変える・・・・・・。
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
タイトルと表紙に惹かれて購入
ドラゴンみたいな怪獣可愛いしコミカルな話かと思いきや全然違った
良い意味で裏切られた
黒田先生みたいなやついるんだよなぁ
本人は悪気なんてなくむしろ自分では良い人間のつもりで周囲からも評判よくて
だからこそナチュラルに偏見にまみれた発言もするし聞いてる方からするとこれが世間の反応なのかって自分の異端さにみじめな気持ちになるのがほんと辛い
主人公の安良城くんは周りが見えすぎるぐらい見えてる子だから黒田先生の悪いところも冷静に分析できるのにそんな相手に恋してるものだから黒田先生の無神経さに傷負うとこが悲しくなる
かぶりもののようなコミカルな頭部なのがより悲しさを際立たせるんだよなぁ…
うわっつらだけの好きだよで最悪の進化遂げるシーンの痛い痛いっは心の悲鳴あげてるように見えた
いじめっこの成瀬くんは許されたものではないけど自分の性嗜好を否定してくすぶってる自分とは対照的にまっすぐで怪獣になってもゲイをカミングアウトしても尚超然としてる安良城くんを誰よりも成瀬くんこそが評価してたんだろうなって読み進めていくうちに思える
「他人なんかに認められなくても
そんなもん蹴散らしまくって生きていける
強ぇ胸糞野郎じゃねえのかよ!」
この言葉にそれが凝縮されてると思った
ほんとうに良い漫画、ゲイでなくても己の在り方を考えさせられる作品でした
てっきり偏見まみれの黒田先生がおのれの偏見を認め変わっていくエンドかと思いきや元からなのか安良城くんを救えずにやさぐれたのかはわからないけど笹岡先生に喰いちぎられてもあんまり同情できないなぁW