あらすじ
膳奉行の家に生まれた芹沢伊織は、祖父が起こした食中毒事件のせいで閑職に追いやられていた。暇を持て余して美食を楽しむ伊織だったが、ある事件をきっかけに将軍に饗する食材集めを命じられて……。
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Posted by ブクログ
江戸時代、お家再興を目指す若侍の活躍を描く、ラノベ的極旨時代小説。時代モノ、グルメモノ、勧善懲悪モノ、個人的には好きな要素が多く楽しみましたが、記憶には残らないだろうな。
Posted by ブクログ
帯には「将軍の食膳もとめ、美食の剣士が東奔西走!」とあるが、実際に将軍のために奔走する話はほぼない。
それよりは、主人公自身に降りかかる災難や、彼が贔屓にしたい店でのトラブル、そして大奥の人たちが絡んだ殺人事件を解決する話になるので、将軍とは?という状況に。
つまり、帯に書いてある話のほんの序章といった印象の一冊だった。
主人公にちょっかいを出してくる巨悪はこの話では全然傷ついていないし、お家復興のとっかかりすら微妙という。
あくまで主人公の手の届く範囲での事件の解決話だった。
事件そのものは面白いし、ユニークな登場人物(あくまで味方側に限る)たちが多くて親しみやすく、時代小説を読みなれていない自分でも楽しんで読めるミステリだった。
料理も美味しそうである。
ただあの悪趣味な極楽茶漬けはいらないかな、うん(読んだうえでの判断)
主人公も一回食べれば十分と言っていたけど、それには同意。
敵側が絡んだ食事は総じて悪趣味なんだよな……