あらすじ
「労働時間が日本より300時間(/年)短くて、
時間当たり生産性が1.4倍」のドイツに学ぶ、働き方。
「決定はすぐやる、作業は明日」
「会議の目的をはっきりさせる」
「超・簡潔なメール」……
ドイツには、自立・独立の強い意識と、
人生の中での優先順位の明確なつけ方がある。
リモートワーク全盛で、働き方を否応なしに変えなければならない今、
ドイツのやり方をヒントにすれば、より快適な働き方・生き方に近づける。
【目次】
序 章 生産性、日本とドイツで差がつく理由
第1章 「自立・独立の考え方」が生産性に直結【意識】
第2章 報・連・相、会議……「それ本当に必要?」【コミュニケーション】
第3章 退社時刻を決める、優先順位を考える【時間管理】
第4章 フラットな組織は「スピード」が速い【チーム】
第5章 まず「休む」、その後に「仕事」がある【生き方】
第6章 リモートワークでも「日×独」式の働き方を
※本書は、小社より二〇一七年に刊行された『仕事の「生産性」はドイツ人に学べ』に加筆・改筆し、改題したものです。
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Posted by ブクログ
人は人、自分は自分。
けっしてドライなわけではなく、なにを大切にしているか。そして大切なものを優先していくために、阻むもの、無駄なものは排除していく。
これからの時代、自分の人生をどう過ごすかをベースにしていくことを考えて、行動していくことなのかもなと。
たしかに周りにいたドイツの人たちって、仕事とプライベートにはメリハリがあって、且つ温かい人たちが多かった気がする。
Posted by ブクログ
ドイツは日本の1.4倍以上の生産性があるが、20年前はドイツも生産性は高くなかったようだ。
ドイツの文化とドイツ人の習慣と法律の規制が上手くマッチして残業時間を少なく、働きやすい環境が整った様子がよく理解できた。
・いつも100点を目指すのではなく、場合によっては70点でも良い、完璧を求めない割り切った態度がドイツの生産性の高さの理由
・ドイツではマナーはそもそも強制するものではないとの考え、日本はマナーを暗黙に強制し寛容ではない。
また、ルールを作る事が目的化してルールを守った時点で思考停止し、そのルールが現状にあっているか・変更撤廃が必要がないかの議論に至ってない
働き方について日本にもドイツにもそれぞれ良いところ・改善が必要なところがあって、お互い"近い"国同士参考になる事があるよね、というスタンスで分かりやすく書かれていた。
Posted by ブクログ
時間をコントロールする事は、自分の人生をコントロールすることにもなる。
ドイツ人に見習うべき事の最たるものは「自分で時間を管理する」これに尽きる。「忙しいからできなかった」のは、自分の時間管理が悪かったのではないか?かなり前からそのスケジュールはわかっていたのではないか?その日に忙しくなるのはわかっているのなら、そうならないように時間をやりくりするのがドイツ人。プライベートではダラダラ時間を消耗するという事は無い。言い訳ばかりしている自分に喝!
【取り入れたいドイツ流】
○わからなければ相手にとにかく聞く。わかったふりして躊躇して、忖度し、非生産的なことをやっている時間はもったいない。「わかるまで聞き返す」ことをためらわない。
○部下が失敗したときは、まず対処法を考えてフォローする。それが終わった後で、なぜこのようなことになったのか議論をし、分析をするという手順が大切。いきなり「なぜこうなった?」と責任を追求するのは、生産性を妨げる。
○部下に指示を出すときは、その作業の目的はどのようなメリットがあるかを説明し、部下も納得して仕事に取り組ませることが大事。目的がわかったほうが生産性は上がる。目的や理由を説明すれば全体像が見え、自然と作業効率が上がる。「丁寧に説明する」という事は生産性に意外と影響するものだ。
○帰る時間を決めて、その時間になったら絶対帰る。この仕事が終わったら…というスタイルでは、いつまでたっても工夫や生産性を上げることをせず、残業は減らない。
○悪い情報ほどオープンにすること。ミスは「あってはならないこと」ではなく、「起こり得ること」として対処する。
日本人の「質問が質問を呼ぶ」メールに対して、キリがないからいい加減にしてほしい!というドイツ人の気持ち、日本人の私にもよくわかる(笑)「どうして前回のメールで一度に聞かなかったのだろうか?」ほんまそれ!うんざり、いい加減にしてくれ。これを解消するには、face-to-faceで情報交換する。1回会って話した方が早い。
環境が違う、習慣が違うと言っても始まらない。日本、ドイツ、両方の良さを仕事や生活の中に取り入れて、やってみて、自分らしい働き方や生き方を作り上げていきたい。
Posted by ブクログ
元々ドイツに関りもあり、日本企業で働く中でドイツ支社勤務を経て、ドイツの地元老舗銀行に転職し、ドイツで働き・生きている著者が日本との働き方・生き方を比較している本。
海外で働くことだけや暮らす事だけを書いている本に出合ったことはあったが、日本企業でもどっぷり浸かってその文化を知り、ドイツ企業でも日系でなく地元企業で働くというそうそうないキャリアの人の話なので説得力もあり、かなり貴重と感じた。
私自身、ドが付くほどの老舗日本企業に勤めていることから、著者の言っている日本企への指摘が痛いほどわかるし、まさしくそれが問題だよなと思ったし、まさかそれを解決できている働き方があるとは想像もしていなかったので、目から鱗だった。
結論、生産性良く働くためには多分個人の能力やできることというのはそこまで重要ではない。
むしろ、
・互いを尊重したフラットで本音が言えるコミュニケーション
・明確な責任範囲分け
。なぜそれをやるのか?という問い
・仕事は人生の一部でしかないという考え
があれば、労働時間を少なくして今より生産性を上げることは結構容易だと感じた。
また、本書の良い所はドイツの良い所だけでなく、日本人として苦しんだことも赤裸々に書いている事。
日本企業は同調圧力が強い分、それに歯向かいさえしなければ庇護されるし、人に依頼するときも深く考えなくでも大抵やってくれる。
しかしドイツでは会議で発言しないことは職務を果たしていないと見なされるし、仕事をやりたくないのがベースだから、何か依頼するにも目的や効果を必ず説明する必要があるなど、いわば空気で済んでいた甘えが許されない。
そういうシビアさはあるのだが、そこまで徹底してやるべきことと目的を追求しなければ、生産性は上がらないのだろうなと思う。
読後には厳しさもあるだろうけど、パスポート片手に飛び出したくなってきた。
気になったトピック
・ドイツは労働者の権利を重んじ、日本は消費者の権利を重んじた
・ワークライフでなく、ライフワークバランス
・「その仕事を本当に自分がすべきか」とまず考えて決断する
・自主性が育てば、ムリ・ムダな労働時間が無くなり、生産性も上がる
・ドイツではいいものは高く売るという考え
・ドイツには「なるはや」に該当する言葉はない
なぜこのタイミングか?どのくらいシビアか?もし間に合わなければ何が起こるか? を説明せねばならない
・細かい部分まで、きちんと言葉で説明し納得させることが生産性を上げている
・「もしかしたら上司から聞かれるかもしれない」ではなく、上司が必要ならあらかじめ調べるように上司から指示がある
・失敗したときは、まず報告してくれたことに感謝するくらいでないと、悪い報告は上がってこない
・お金の浪費は稼げば取り戻せますが、人生の浪費は取り戻せない
・仕事のスキルを上げるためにプライベートの時間も勉強に費やすなら、実質仕事をしているのと同じ。
・「No」と言われたら仕方ないと諦め、次回の手立てを考える方が得策
・ドイツでは集団決定が前提でなく、それぞれが自分の責任範囲に照らして決断を躊躇わないから、意思決定が速い。
・どんな仕事であっても笑って生きられれば、本当は幸せなはずです。
「人は人、自分は自分」という意識を少しづつでも持てるようになれば、他人との違いを円滑に受け入れることができるようになるのではないか
・自分の人生の中心は自分自身
・生産性向上というのは根をつめて働くことでなく、逆に働く人たちに余裕が出来て、自分の時間を作った結果、自然に上がっていくものではないか
Posted by ブクログ
人生で何が大切か
ドイツ人はその優先順位付けがしっかりしているからこそ、仕事の優先順位付けも上手なのかもしれない
日本人は、どうでも良い仕事も付き合いで受けたり、何故自分?と思いながら確認怠ることで、本当に評価に繋がる(会社にとって価値のある)仕事が出来ていないのかもしれない
Posted by ブクログ
「人生の半分は整理整頓である」
一対一でランチを共にする
会議の目的を明確にする
今日決めて、明日作業する感覚
毎日、3つだけやるリスト
オフサイドミーティング
変化をつくる
自分の時間をつくる
退社の最後には感謝されるのではなく自分が会社に感謝したくなる働き方を。
Posted by ブクログ
ドイツで地元法人に長年勤務してきた著者が感じた日本とドイツの働き方の違い。
自分の仕事の領分がはっきりしている、家族との時間が大優先でそのために時間をマネジメントする、そして効率を考える。
ドイツが全て素晴らしいわけでもないだろうし、日本人には合わない部分もあると思う。でも有休取得率100%でそれを実現するために誰でも引き継げるシステム構築および担当長期不在でも受け入れられる寛容さなど、ライフワークバランス改善のため参考にできるヒントがたくさんある。
個人レベルでどうしようもない!とともすればなってしまいそうだけど、最初から腐らず出来ること(著者のすすめる、昨日よりちょっと早く帰る!など)から始めてみないことには、と思う。
例えばこの本を周りに勧めてみて、意識がちょっと変わる人が増え、それが広がれば日本の勤労常識も変わっていくかも。
感情に訴えない:こうしてくれないと困る!ではなく、これこれがあなたのすべきことだから、この点を改善してもらいたい、と具体的に伝える
報告に感謝する:ミスを報告してきた部下に対し、まず報告してくれたことを感謝する
上記2点は、子育てにも応用できそうだと思った。
Posted by ブクログ
ドイツでは国民は労働者、と考え、日本では消費者、と考えている。
ドイツ人は働き過ぎない人種。ドイツでは始業時間ギリギリに集まる。日本では新人は30分前、10分前には全員集まる。
閉店法=日曜と祝日は営業してはいけない。24時間営業のコンビニはない。
フォルクスワーゲンでは、就業時間外はサーバーが停止していてメールチェックできない。ダイムラーは休暇中のメールは自動的に削除。働かない仕組みを作っている。
人は人、自分は自分、働くことを客観視している。
環境保護や街の景観に対しては、同調圧力がある。
10歳で進路を決める=大学、専門大学、職人。
在学中に3~6カ月休学してインターンシップに行く。数社働いてから選ぶので離職を防ぐ。生産性の高さに影響している。
「犬と子供の教育はドイツ人に任せろ」しつけに厳しい。
ドイツは自然とミニマリスト。さらにファッションと食にはお金をかけない。パンとチーズとハムの夕食。スープもない。ランチは肉料理を食べる。
その代わり、3週間のバカンスにはお金をかける。
企業は、いいものを高く売る、作戦。日本では100円のものを80円で売れないか、考える。ドイツは100円のものを120円で売れないか、考える。
ドイツでは部下に対しても挨拶をする。コミュニケーションは質より量。エレベーターでも気軽に話しかける。
田舎の子供と同じ。
なるはや、のような曖昧な言葉は通じない。日本人は察する文化、ドイツは伝える文化。日本は慢性的に説明不足。忖度する文化。
ドイツは移民国家で、わからないのは当たり前、だから聞き返すこともあたりまえ。
日本は単一民族だから言わなくてもわかる、文化。
上司にCCを入れるのが日本。余計なことはやらないのがドイツ。
違う部署の人とランチを食べる習慣。
反省のニュアンスに近い言葉は英語にも日本語にもない。反省よりも辻にどうしたらいいか。
日本人は仕事に流されている=仕事に追われている。
ドイツ人は集中力は高い。時間内に終わらせる。
労働時間貯蓄制度=まとめると有給一日になる。
静かな時間=その間は騒音を出してはいけない時間。
ドイツ人の1年は長期休暇をいつとるか、から始まる。有給は30日間。最低24日。ドイツ人は夏に2~4週間、冬に1~2週間。家族で海外旅行に行く。
病気休暇は、別にある。
日本は、有給休暇取得率は世界的に見て最低水準。忙しい、緊急時のため、以外にも同調圧力でとらない場合も多い。
上司に相談、はほとんどない。
悪いニュースを隠すとその理由でクビになる。ミスや過失はあってはならないことではない。そのことを隠すことがあってはならないこと。悪い情報ほどオープンにできる環境がある。
ドイツには、人生の半分は整理整頓、ということわざがある。
早く帰るためには、今できる仕事と明日に延ばす仕事をいっしょにしない。毎日3つだけやるリスト、をつくる。
Posted by ブクログ
働き方、考え方という点で、ドイツが取り沙汰されることが多いと感じる。日本よりも休みをきちんと取っているのに生産性が高いとか、人に厳しいイメージがあるのに自己肯定感が高いとか、その謎を知りたくてこの本を手に取った。
日本人とドイツ人の違いは、根っこにある国民性。自分は自分、他人は他人。みんなで決めた最適なルールがあるのだから、それを個々で守ろう。行間を読んだり、相手の気持ちを深く考えたりしない。そんな考え方もあるのだと、参考になった。
Posted by ブクログ
国で働き方がこんなに違うのか………と。
これを読んだからといって日本での働き方を変えよう!とはすぐならないが、何かできることはありそう。各国の働き方について知りたくなった。
Posted by ブクログ
[この本を読んで、思ったこと]
入社当社、いろいろと指導してくれた上司から、
『お客さんとは、対等がベスト』と教わった。
入社から時が経った今でも、その通り(お互いが相手に敬意を持って接する形がベスト)だと、日々感じながら(なかには、そうもいかないお客さんもいるが)、仕事をさせてもらっている。
ドイツでは、お客さんファーストではなく、従業員ファーストの文化なので、少なくともお客さんの立場が上ということはなさそうに感じた。
すなわち、仕事上のストレスはその分少なくなって、結果、生産性向上につながるのだと思う。
Posted by ブクログ
・読むきっかけ
社会人3年目になり、任せてもらう仕事量が増え、残業時間が増え、平日に自分の時間の確保が難しくなり、時には、休日も疲労で倦怠感があったため、解決策を見つけるために読んだ。
・読んでみての感想
まず、ドイツと日本は第二次世界大戦の敗戦国であり、同じ工業を強みとしたその面では似た国である。というところから、比較しやすい関係性だとは思った。
GDPで比較すると、日本の方が高いが、一人当たりのGDPはドイツの方が優れている。要因は、ドイツは労働効率を重視しているからだと筆者は述べている。ドイツ人は、常に仕事の優先順位を決めており、明日以降でも対応しても良いものは、明日以降に取り組むなどして、残業をほぼせずに退社する。
また、仮に定時ギリギリに仕事任せられたら、どのくらい緊急なのか、なぜ今のタイミングになって依頼するのかなど、同じことを繰り返さぬように、防止策を考えている。
同調と協調について、書かれている章があり、同調圧力から回避するには、やることの意味を考えろ、教えてもらえとかいてあり、言われたことをやるのは、同調圧力を生んでいると思った。
協調について、ドイツ人は良くも悪くも与えられて範囲の仕事を全うする。具体例として、本文には騒音についてと、外観に関する例が述べられている。
最後に、読んでみて、定時に帰るためのhow to本かと思ったが、そういう訳では無さそうだった。
ドイツと日本を比較し、無駄の排除、効率的に働くことについて述べられているが、担当レベルでは無駄の排除等は難しいのではと思ったが、出る杭になって変革をできるようにならないといけないと思った。
Posted by ブクログ
ドイツ 国民=労働者 働きやすい国 週5日労働
Arbeit の語源 arba(ゲルマン語)=家来、奴隷
日本 国民=消費者 お客様は神様 週休2日
労働=尊いもの
「今日決めて、明日作業する」
今すぐ対応しなければならない案件はそれほどない
現場の自由度、自主性 生産性優先
「犬と子供のしつけはドイツ人に任せろ」
10歳で進路を決める 大学進学~19歳/専門大学進学~16歳/職人工員~15歳
大人と子供の時間の区別 子供に寛容な社会
「コミュニケーションは質より量」
わからなければ相手に聞く
部下との短いコミュニケーションで会議を減らす
時間は自分で管理する より少ない労働で、より多い実績
「仕組みを早く作り、改善し、時間をかけて定着させていく」
突発の上司の依頼より、自分の仕事を優先、他の仕事を割り込ませない。
会社にダメージあることを隠すとクビ
ミスは起こりえるもの ボーダーの前にアラーム
*質実剛健で間違いはないが、無駄から生まれる華や余白がない。
*仕事自体を楽しむという考えがない。仕事の語源:苦労