あらすじ
太郎のお父さんは、いつも太郎に「男らしくしろ」と言っている。でも太郎の心はぜんぜんちがう。男らしくなんてしたくない。太郎という名前が大きらい。ズボンよりも、スカートをはきたいのに......。
心と体のちがいに苦しむ小学生・太郎の、繊細な感情と成長を描いた感動作。
巻末に、トランスジェンダー活動家の杉山文野氏からのメッセージを収録。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
「太郎」の気持ちがひしひしと伝わる話でした。
おばあちゃんという理解者がいたのが救いだと思っていたら、おばあちゃん自身、経験から学んだことがあったという。
学校の先生たちに読んでほしいと思います。
Posted by ブクログ
トランスジェンダーの、性認識の芽生え、成長とともに広がるギャップ、友達との悩みを、「太郎」というひとりの「少女」の言葉で綴った児童書。クローゼットに眠る可愛いぬいぐるみの「こぐちゃん」を隠すこと=自分の中の性自認を隠すことのメタファーと感じながら読んでいた。「ずっと見つからずにいられたら」という思いと「隠し続けていては辛すぎるよ」という想いの間で揺れながら、おばあちゃんの優しさに家族以上の何かを感じていたが、最後に告げられる事実に、心打たれた。。
太郎が「徐々に」気づいていく過程は、トランスジェンダーの子供のよくある発達過程の例なのだろうか。私は身近にこういった子が居なかった(または気づかなかった)まま大人になってしまったが、小学校のときにこういった児童書に出会っていれば、もう少しいろんなことに対して寛容になって、何かの受け皿になれたのではないかと思う一冊だった。最後の後書きの杉山さんのメッセージも、素敵。
Posted by ブクログ
太郎のお父さんは、「男らしくなれ」と太郎に言い続けていた。でも、太郎の心は女の子だった…。トランスジェンダーの子どもの苦悩と、周りの大人の寄り添い方に考えさせられる物語。