あらすじ
衝撃の大どんでん返しに誰もが騙される……。 恐ろしい才能が放つデビュー作。
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Posted by ブクログ
怪異である「ナキメサマ」は当然怖かったが、それによって狂っていく村人達も同様に怖かった。小夜子が既に死んでナキメサマと同化していること、有川弥生が久美であること、そして本作の目玉でもある大どんでん返しの「倉坂尚人が狭間征次であること」は途中で気づいたが、そこまで持っていくストーリー構成と怪異、それに振り回される人間のおどろおどろしさが丁寧に描写されていて面白かった。最後のナキメサマと同化した小夜子の行為も納得。トラウマであるストーカーだった男に好きだといわれてもね。
Posted by ブクログ
よくある、「知ってる人が巻き込まれたから助けてくれ」で、色々怪奇起こる。
かと思いきや、いやそうなんだけど、最後まで読んだ時に「ナキメサマ超逃げて」って思わず声に出た
あと、記述トリックなんですかね?あれに見事にやられましたわーー
まじでおすすめなんですが、なかなかに精神に来るタイプのホラーです。
ナキメサマは幸せになっていい。
Posted by ブクログ
どんでん返しのホラーって多分初めて読んだけどこの小説はもうどんでんどんでんどんでん返しって感じですごかった!!
どんなに鋭い人でも100で騙されると思う!
ホラー要素ももうお腹いっぱいってくらいあるしもう満足。最高。
最終的に小夜子だけだったな心から同情したしいい子だった人。ずっとストーカー男のこと倉坂だと思い込んでたから最後の小夜子とのシーンでちょっとウルってなったけどあの涙返せやって感じ。
それにしても最後小夜子が暴走してみんなのことボッコボッコのぐっちゃぐちゃにして恨み晴らしてたのめちゃくちゃすっきりした!いけいけーっ!!てずっと応援してた笑かなりグロかったけど。
この小説が阿泉さんのデビュー作って才能ありすぎでしょびっくりするわ!シリーズ化されてるみたいだから他の作品も絶対読みたい!!
Posted by ブクログ
なんという結末。
小夜子の記憶の尚人と村に来た尚人の言動が全然合わなくて、そういう男特有の思想とか狂った愛情なのかと思ったけど、そういうこと...。
ナキメサマはその結末でいいの?
相手がどうであれ自分を一途に愛してくれる男ならそれでいいの??
そこに小夜子の感情は存在していないのかな...。
とはいえ殺戮シーンはとてもスッキリした
Posted by ブクログ
舞台は北海道・稲守村。 かつての恋人を探しに彼女の故郷を訪れた倉坂尚人はそこで驚愕の光景を目撃する。 村を徘徊する白無垢の異形、人間業とは思えない死体、23年来の巫女の儀式、この村ではいったい何が祀られているのか・・・。 皆皆が口を閉ざす<ナキメサマ>の正体とは・・・。
作者がそもそも本格ミステリー書きを目指していた方なので今作にはホラーと一緒にトリッキーな結末が用意されている。
時系列誤認については伏線らしい伏線がない。 2月の北海道なら何かしら季節に関するトリックがあっても良かったか。 人物誤認については違和感の残る人物描写で気付く方も多いだろう。 ナキメサマという異形よりも最終的には閉鎖的な人間心理に恐ろしさを味わう物語になっている。
Posted by ブクログ
真相が明らかになり、驚きとともにムカつきを感じる作品でした。
過去の恋愛を引きずっているウジウジした主人公、主人公のことをウジウジ引きずっているヒロイン小夜子、大事なことを言わず会話中に急に不機嫌になるメンヘラヒロイン2弥生、なんだコイツらという気持ちで読んでましたが、全て理由があります…
他にもどんでん返しの展開に膝を打ちましたが、作者の「凄いだろ?」という顔がチラついてムカついてきました。ここまでの展開はやり過ぎです。
雰囲気としては最近のホラー小説といった雰囲気で読みやすい内容になっています。
Posted by ブクログ
【ネタばれあり】
高校時代の元カノ、小夜子が行方不明になり、それを探すために小夜子の友達だと名乗る女と共に小夜子の故郷の村へ出かけることになった主人公の尚人。小夜子はとある儀式の巫女を務めるため蔵に籠っていて、会うことが出来ないと言う。祭が終わるまで村に滞在することになった主人公たちは、夜な夜な徘徊する恐ろしい怪異と遭遇し…というストーリー。
怪しげな村の怪しげな村人たちの怪しげな儀式の話!こんなんなんぼあってもいいですからね!好きです。終盤に色々とどんでん返しが仕掛けてあり、最後まで楽しめました。
ただ、冒頭から主人公が誰かを殺してばらして捨ててきたんだろうなぁと思わせる描写が入っていたり、小夜子と主人公のターンの時系列がずれてるんだろうなというのもなんとなく読めたり、もうちょっとその辺うまくぼかして書いた方が最後に驚けたし面白かったんじゃないかなぁと思った。ちょっと惜しい。
作中に登場するホラー作家、那々木が活躍する別シリーズもあるようで、そちらも機会があれば読んでみたい。