あらすじ
“世界でもっとも貧しい大統領”ウルグアイ第40代大統領ホセ・ムヒカ。その妻は、国会議員のルシア・トポランスキー。ムヒカに寄り添い、いつも穏やかな微笑みを浮かべる彼女だが、かつてはゲリラ戦士だった。裕福な家庭の娘として育った美少女が、なぜ革命家になり、どう今に至るのか。信念の女性ールシアの波乱万丈な人生を追った一冊!
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Posted by ブクログ
世界で最も貧しい大統領の夫人、ルシア・トポランスキー。
恵まれた環境で育ち、若くしてゲリラ活動に参加。
その後、投獄され、政治犯として刑務所で過酷な状況をすごすも、軍事政権の終わりと共に釈放される。
その後、ホセ・ムヒカと夫婦としてくらし、どちらも政治活動を続け、彼女は上院議員、夫は大統領に。
強く賢い人なのだ、そして信念の人なのだなあ、と感じました。
「政治」というのは、誰かが与えてくれるものではなく、自分で獲得しないと意味がなく、その状況を継続できないものなのではないだろうか。
また、アメリカという国に対する印象は、アジアと南アメリカでは全く異なるのだとうっすらと感じた。
その印象に至るまでのアメリカの活動は、おそらく現在トランプ大統領が麻薬貿易船の攻撃をしていることに強く繋がっているんだろう。
日本の政治、日本のリベラルと対比して、いろいろと考えさせられる本でした。
彼女もテロリストではあったわけなので、(自分で間違った戦い方だったと言ってるし)体制側の人を殺すことに加担はしているんだよね。その視点では例えば当初は重信房子と似た立ち位置だったのかもしれないけれど、いやいやいやいや全然違うよね、と。
P120
「私は、刑務所に入れられたことに対して不平不満は言わない。恨んでなんかいないし、仕返しをしようと思ったこともありません。私は、自分の意思であの混乱に陥った。でも、だからといって後ろ向きになってはいけない。」
P155
「悪いことは忘れる。憎しみから何もいいことは生まれません。もちろん、自分の記憶からすべてを消し去ることはできないかもしれません。だけど、前を向いて進むことはできるでしょう?人生のすべてにおいて言えることですが、これがとても重要です。」