あらすじ
私立シードゥス学院。全寮制この学園では、13歳から17歳までの男子が学ぶ。ある朝、1年生の獅子王が上級生を殴ったと聞き、《青寮》寮監の天堂は現場に駆けつける。だが目撃者達の証言は食い違い――。
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Posted by ブクログ
英国パブリックスクールチックな設定、もう無条件に楽しい。キャラの良さが光っていて、各々の生い立ちとかそもそもこの独特のルールで成り立つ学院は何なのかとか、気になること山のようにあるから続いてほしい。獅子王が好きです。
Posted by ブクログ
なんと心地のいいことか。
高里先生の紡ぐ文章の美しい響きよ。
大ヒット作『うちの執事が言うことには』に次ぐ、上流階級ものといえば自然と期待も膨らむ。
頁数も少ないので2日間くらいで、あっという間に読み終わりそう…と思っていたのだが、まさかの展開でド頭からスピードダウンしてしまった。
私立シーデゥス学院は、13歳〜17歳までの5年間を過ごす上流階級向け寄宿学校である。ここを卒業した者は、将来が約束されていると言っても過言ではない。主人公はそんな学校に入学したての1年生3人組。表紙絵の通り。さぞがし賑やかでわちゃわちゃしたストーリーをお届けされるのかと思っていたのだが、ん?あれ?主人公が大人になっている!?
なんと、一番最初の章は3人が暮らす青寮の寮監がメインのストーリーだったのである。なんともテンションの下がることよ。予想外の展開に、なかなかストーリーが頭に入って来ず、二の脚を踏んでしまった。思い切って飛ばそうか、他の作品に変えようか。しかしタイトルに『序話』と書いてある以上、これを読まずには進めない。ミステリなのだから、必ず伏線もあるだろう。ここは気合で乗り切るしかない、きっとその先は面白いに決まっている。…と、そんなこんなウダウダしていて、この章を読むのに、なんと2日を費やしてしまったのである。勿体ない。
勿論その先は、悩む必要など皆無でしたが。
保健室閉じ込められ事件の章、腐ったトマト事件の章、そして教師の殺人未遂事件の章。
この小さな事件たちが今後どのように大きな事件へと繋がっていくのか、読みながら考えるだけで胸が高鳴った。
事件解決には賛否あるだろうと思うが、主人公3人はまだ子どもだ。事件捜査など出来るはずもなく、個人的にはこのような解決方法は現実味があって嫌いじゃない。歌野晶午著『魔王城殺人事件』も似たような事件解決だろうか。(こちらもいつか感想を書きたい)
しかし、それでは終わらなかったのが高里ミステリ。最後の最後で、出てきた真実。何かあるだろうなぁとは思っていたが、まさかそう繋がるとは…、恐れ入りました。
3人には今後、平和に学院生活を過ごして欲しいのだが、やはり活躍を期待してしまう。続巻が出ているようなので、読むのが楽しみ。
ちなみに同じような設定で金子ユミ著『千手學園少年探偵団』という作品がある。ポップな感じの学園ミステリだけど上流階級の闇がなかなか深くて面白い。もしこちらの作品を気に入った方がいたら、合わせて読んでみて欲しい。
Posted by ブクログ
最初はん?ってなってしまった、、、
(自分の理解力の無さ、、、)
でも読み進めていくうちに、物語の中に入ってしまう。
最後にはまさかあの人が、、、
小さな事件が積み重なって、各話に微妙に残るもやもやが最後の最後でそういうことか!となるのはスゴイと思いました。
それでもまだもやもやとした点が残っているので、読後の爽快感がいまいち足りない感じです。