あらすじ
原子力エネルギーなき日本の行く末は。国難の今こそ、原発を見直す時!
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Posted by ブクログ
日本の原子力政策に対する批判本。対談や論文等、雑誌などに投稿されたものを20編ほど集めて掲載したもの。原子力政策についての問題点、規制委員会の問題点をはじめ、温暖化防止に対する再生エネルギー導入の問題や海外の状況など、原子力発電のことを幅広く知ることができる。ドイツなど欧米の再エネへの取り組みについては、情報が古いと思う。
やはり、野党やメディアが問題であることがよくわかった。
「現在の原子力規制委員会は、保安院に戻ってしまっている。やっている人が同じだから、福島第一原発事故を防げなかった保安院と同じことをしている」p12
「一流の専門家を欠いた規制委・規制庁になっています。これだけ重要な責務を担い、権限を持った組織なのですから、名実ともに一流の専門家が綺羅星のごとくそろっていなければならないはずです」p13
「いずれの原発も、欧米ではプロジェクトの大幅な遅れが発生する中、中国が先行する形となった。中国の原発開発だけが、着実に前進している現実を世界に印象付けたといえる」p45
「(中国)原子力人材の枯渇、技術の継承途絶が懸念される日本とは、次元を異にする人材育成に国をあげて取り組んでいるのが現実だ(中国の原子力関連専攻学科を持つ大学は44校あり、約1万人の学生が在籍。日本は3学科、750人)」p51
「日本の総エネルギー消費のうち電力の比率は25%」p53
「中国のような強権国家では「これが必要だ」となったらどんどん資金を投入する。関係者の給料も上がり、優秀な人材が集まる。ここ2、3年、世界で建設されている原発の半数は中国。工業技術は経験がものをいう」p56