【感想・ネタバレ】こといづのレビュー

あらすじ

なんだこの文章!
これはほんとうに人間の生身の男の人が書いた文章なのか?
家や森や草や風が書いたんじゃないのか?
すごい人だ。
―――吉本ばなな


『こといづ』とは「コトが出づる」という意味の造語です。
丹波篠山の小さな村で暮らす日々の驚きと発見、高木夫妻の家にたびたび遊びにくる80代のハマちゃん・昔気質の大工職人スエさんをはじめとする愛すべき村人たちとの交流、映画音楽ができるまでの苦悩と喜び、ソロモン諸島・エチオピアをはじめとする旅の話、自然と人間の限りあるいのちについて……。ピアノを弾くように、歌をうたうように綴られる言葉を、2012年から現在まで続く雑誌ソトコトの連載から収録。高木正勝による初の著書であり、この世界のすべてがいとおしくなるエッセイ集です。


この本にもよく出てくる86歳のハマちゃんがよく言います。「あるんだから」。そう、あるんだから。ついつい、あれがあったらなあ、ここがこういう場所だったらなあと、ない物ねだりをしてしまいますが、目の前にいっぱいある、あふれるようにあるものごとにこそ気づいて、一緒に楽しく心安く暮らしていけるだけで、だいたいいつも幸せでいられるのだなと知りました。
(本書「はじめに」より)

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

麗らかな言葉が並んでいて文章が美しい。
読み終わるとやさしくなっていて、心がぽかぽかしてます。人と自然の巡りを感じました。
最後の「めぐみ春」という詩と音楽、とってもお気に入りです。あ〜春が巡ってきたなぁ〜とソワソワ、ワクワクします。

0
2024年04月08日

Posted by ブクログ

高木さんの音楽も大好きなので、読んでいると音が聴こえてくるような文章でした。
こんなにも豊かに日常を見つめ感じていることがうらやましくなります。
大好きすぎて、人へのプレゼントにもしました。

0
2023年08月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

高原のカフェで手に取り、高原のホテルで吸い込むように読み進めた本。

山村へ移住した高木正勝の山の自然の移り変わりや村の人々との交流が優しい穏やかな筆致で綴られている。

音楽を作るときの話や、創作についての思いや、命への眼差しに触れることができ、感謝。

0
2021年10月13日

Posted by ブクログ

自然に触れ、人に触れ、そこから得たものを自分の内面を通して音楽にする。

創作すること、暮らすこと、いのちはめぐるから。

素敵な生き方だ。

0
2018年11月28日

Posted by ブクログ

15年ぐらい前にtai rei tei rioというアルバムを初めて聴いてからその存在は知り、いわゆる環境音楽に色を付けた用な音楽を奏でる人で根源的な音を奏でるなと言う印象があった。
その高木正勝さんが書いた本ということもあり、本も同じく流れるように美しい文章となっている。普通、自然をここまで素直に文章に出来る事は難しいが、音楽と一緒で高木正勝さんならではのタッチで最後まで走り抜けている。

0
2025年08月11日

Posted by ブクログ

高木正勝さんの音楽が大好きなので読んでみた
映画音楽を作成している時の日記とか読めて良かったなぁ

とっても線が細く文化的で大人しい方かと勝手に想像していたけれど、実際はなかなかのバイタリティメン!笑

いつかコンサート行きたいなぁ

0
2024年07月30日

Posted by ブクログ

田舎に越してから、周りの風景や人々への気づきと通い合う心。交流の産む豊かな生活と音楽。
優しい色使いの絵にも癒される。

0
2021年11月27日

Posted by ブクログ

“日なたではなく日陰でひっそりと耐えなければいけないような時に、何か誰かの人生と繋がれた感触がある。「ああ、あの時あの人は、もしかしたらこんな気持ちだったのかもしれない」と、ほかの人のことが少しわかったような心になる。”(p.133)

0
2019年09月16日

Posted by ブクログ

真似できないけど自然に囲まれて制作するって
素敵だなー
大変なことたくさんありそうだけど
学ぶこともたくさんだろーな

0
2019年08月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

雑誌で広告を見かけて気になり読んでみました。
元はソトコトという雑誌の連載コラムだったそうです。

田舎での暮らし、なにげない日々が綴られており
気取らない内容でなんの気無しにふわっと読める本だと思います。

0
2019年03月04日

「エッセイ・紀行」ランキング