【感想・ネタバレ】風と行く者のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

2018年に出ていたんですね。知らなかった。ひさしぶりにバルサの物語が読めてうれしかった。
過去のジグロとのやりとりが、今のバルサにつながっているということを感じる。

20年前にサダンタラムの護衛をし、そして今またバルサが護衛をしていること、そのめぐりあわせは偶然ではないのだろう。
サリが最終章で「伝わっているわね、あの人の思いは・・・」の言葉にはつい涙してしまった。

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2020年05月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

国と国、氏族と氏族、争いは絶えず、どのように外交を結べばよいか状況は刻々と変わる。流れを読み立ち回って行かないと生き残れない。大きな動きの中で不本意な立場に立たされても逃げず、言い訳せず生きる人物が何人も出てくる。切ない。そう言う人物が胸中に秘めていた大切なものを表したり、温かい思いをしたりする場面に心底ほっとする。

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2019年11月19日

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ネタバレ

現在のバルサと過去のバルサ。

異界への道をつなぎ戦士の魂を慰める楽の音を、
再び護衛することになるバルサ。
その音を奏でる娘が、養父ジグロの娘らしきことには驚いた。

伝説の英雄の墓を巡る
ロミオとジュリエットの現実を解き明かし、
国の未来を手繰り寄せるとは、もはや護衛士の範疇を超えている。
いや、政治的駆け引きの巧妙さは、
かつて山賊の襲撃を退けた時に見たような気がする。

いまだに危険から足を洗えないとはいえ、
現在のバルサが幸せそうで良かった。

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2019年01月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

解説がある軽装版をオススメします。

覚えのあるエピソードなのは、発表済み短編を膨らませたものらしい。過去と現在が巧妙に交差する。インド映画ばりに歌いだしたり、ジグロに隠し子疑惑があったり、バルサが後妻?に嫉妬したり、ツッパリ不良ぶっていたり、ツッコミどころ満載。
楽団の頭が狙われる理由についても、あんた最初から言いなさいよ、と。

泣けるほどではないが、『闇の』に肩を並べる鎮魂と融和が主題。序盤のもたつきと、男性陣が薄い、槍術の見せ場が少ないのが惜しまれる。
ジグロに瞬殺された王の槍の人、なんだったんだ…。

あいかわらすタンダがお留守番。トロガイふくめ、もうちょい外伝読んでみたい。早めの文庫化望みます。

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2019年01月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

前作「炎路を行く者」に収録されている「十五の我には」で、サダン・タラムという人たちが出てきて、「はて、こんな人たち、今まで出てきたっけな?」と思っていたら、本作で出てきた。

あとがきによると、本作を書き始めたものの行き詰って、本作の一部として「十五の我には」が先に出来上がったそうな。
毎度のことながら、上橋さんの頭の中はどうなっているのか。あれやこれやと辻褄が合わなくならないほど、世界観が完成しているのかと、ため息が出る思いだった。

タルシュとの戦後、タンダと向かった草市で偶然にもサダン・タラムを助けることになり、さらにそのまま旅を護衛することとなったバルサは、20年前ジグロとともにサダン・タラムを護衛したことを思い出す。話は20年前のサダン・タラムとの旅をたどりながら進む。

なんといってもジグロのかっこよさよ。一流の護衛士というだけでなく、思慮深く、全てを俯瞰した作戦をとれる賢さ、他人の気持ちを汲むことのできる温かさ、申し分のない男ではないか。サリとの関係、むふふふふ・・・・。

そして、バルサもそんなジグロに育てられただけあって、立派な大人になったねぇ(どこのおばちゃん?)。
終盤、バルサが、エオナに、もうだいぶ前に逝ってしまったジグロの声が聞こえる気がするときがある、と語ったとき、人が生きるって、命があるときだけのことではないんだな、としみじみと感じた。

しかし、サダン・タラムの頭を狙った今回も20年前も、端的にいえば、民族同士の争いが発端。現実に目を向けるとロシアとウクライナも・・・。アール家とマグア家の長い長い緊張状態に少し驚きをもって読み進めた。これ、バルサが護衛しなかったら、両家の争いはずっと続いてたんでないかと思う。

バルサを誇らしく思い、ジグロがまたさらに身近に感じられるお話だった。

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2022年09月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

つれあいタンダとともに訪れた先で、若いころ護衛したサダン・タラムたちに会う。また護衛することに。
ジグロとバルサ短編集。
ジグロの艶聞。あの頃のサダン・タラムのリダとジグロは恋仲だったのか?トル・アサ(楽しみの子)これって2つの意味がある。
こういう短編集なら、まだまだいけるらしい? でもやっぱり本編だな。久々上質のファンタジーだった本編。

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2021年07月13日

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