あらすじ
この国に住む我々が常に何らかの不安を覚え、未来への希望を強く持てないのは何故か?
それは我々の営みを底辺で支えてくれるはずの“祖国”が機能していないからだ。
これは日本に限った話ではなく、世界中に当てはまる現象である。
祖国の機能を奪っているのは一部の強欲な支配者たちで、彼らの影響下にある限り、我々の日常には不安が付きまとうことになる。
ではどうすればいいのか?
陸上自衛隊特殊部隊創設者と、米国はもちろん、中国、韓国、そして日本で祖国のために戦う学者が異色の対談を展開した!
グローバリズムの怪しさに気づき始めた世界中の人々の道標となる書。
【著者プロフィール】
荒谷卓(あらや・たかし)
元特殊作戦群群長、研究本部室長。
昭和34(1959)年、秋田県生まれ。東京理科大学卒業後、陸上自衛隊に入隊。第19普通科連隊、調査学校、第1空挺団、弘前第39普通科連隊勤務後、ドイツ連邦軍指揮幕僚大学留学。陸幕防衛部、防衛局防衛政策課戦略研究室勤務を経て、米国特殊作戦学校留学。帰国後、特殊作戦群編成準備隊長を経て特殊作戦群群長。平成20(2008)年、退官。明治神宮武道場「至誠館」館長を経て、平成30年、国際共生創成協会「熊野飛鳥むすびの里」を開設。令和4(2022)年、「日本自治集団」を創設、代表に就任。
著書に、『戦う者たちへ』『サムライ精神を復活せよ!』(ともに並木書房)、『自分を強くする動じない力』(三笠書房)、『日本の戦闘者』(ワニ・プラス)、共著に『日本の特殊部隊をつくったふたりの“異端”自衛官』(ワニ・プラス)などがある。
ジェイソン・モーガン
歴史学者、麗澤大学国際学部准教授。
1977年、アメリカ合衆国ルイジアナ州生まれ。テネシー大学チャタヌーガ校で歴史学を専攻後、名古屋外国語大学、名古屋大学大学院、中国昆明市の雲南大学に留学。その後、ハワイ大学の大学院で、東アジア学、とくに中国史を専門に研究。卒業後は、韓国の慶尚北道英陽郡に英語教師として滞在。再び日本に戻り、翻訳に従事。2014~2015年、フルブライト研究者として早稲田大学法務研究科で研究。2016年、ウィスコンシン大学で博士号を取得。一般社団法人日本戦略研究フォーラム上席研究員を経て、2020年4月より現職。
著書に、『アメリカはなぜ日本を見下すのか?』『リベラルに支配されたアメリカの末路』(ともにワニブックス)、『アメリカも中国も韓国も反省して日本を見習いなさい』『アメリカン・バカデミズム』(ともに育鵬社)、『バチカンの狂気』(ビジネス社)、『私はなぜ靖国神社で頭を垂れるのか』(方丈社)などがある。
発行:ワニ・プラス
発売:ワニブックス
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Posted by ブクログ
日本の今の国のあり方、国体などについて再考したい方は是非一度読むべき一冊。
荒谷氏は陸上自衛隊特殊作戦群長などの経験から軍事、国政、国際情勢についても相当の知見を有す方であり、また祖国日本のあるべき姿を取り戻すべく、熊野にて米作りや武道をはじめとして伝統回帰への活動をされている。
ジェイソンモーガン氏は米国南部ルイジアナ州出身の麗澤大学教授だが、ワシントンDCを中心としたグローバリズム勢力への抵抗を訴えており、ルイジアナ州を祖国として、この祖国をいかにあるべき姿に戻すかを考えている。また、日本がワシントンDCを中心としたグローバリズム勢力の支配下にあることを危惧しており、その意味合いにおいてはルイジアナ州と同列の位置づけで共に立ち上がるべきと訴えている。
グローバリストについて一般にディープステートという呼び方もなされるため、言わば陰謀論のような響きを感じるが、特定のそうした集団や闇の政府があるという意味ではなく、ワシントンDCを中心としたエリート層や官僚などに根強い国際政治に関する思想や雰囲気のようなものを分かりやすい表現としてグローバリストやディープステートと呼んでいると解釈できた。
その解釈に基づくならば、日本が本当にありたい国際関係を築けているのか、日本が自らの思想に基づいて国の方向性を決定できているのかなどについて、国民それぞれが真の日本人として再考するための視座を与えてくれる内容となっている。
以下、メモ的に書籍の中で印象に残った内容。
・日本は神話の世界から優れた宇宙観を持っていた。
・建国の理念は八紘為宇の考えのもと、それぞれの小集団を尊重しながら、一つ屋根の下に暮らす民族として国が成り立ってきた。
・天皇の存在は「しろしめす」ことにある
・米作りとは社会や神とのつながりの意味もある
・日本がNATO諸国との価値観を共有しているということへの疑問
・自衛隊も米軍もイラクにいくときは「言われたから行くだけ」の雰囲気があった(本当に祖国のためになる派兵のかという疑問として)
・米軍人は良い人間が多いが、それと米国政府は分けて考えるべき
・日米軍の統合指揮命令系統が確立できていない。かつ米軍の意思により自衛隊が運用される懸念あり。
・古くから武力集団は日本の良心を守る砦であったが、現在はその空気感が薄い。
・軍事予算で見ると日本は世界3位レベルだが、その内情や予算の執行状況に国民は関心を持っていない。(日米同盟が維持されればいいね程度の意識)
・日米の安全保障に関する情報発信をしている元自衛官や有識者は元の情報ソースに米国のグローバリストなどのシンクタンクに基づいており、日本としての見方ができていない
・尖閣諸島をめぐる米国の対応などから米国の本当の思惑を見抜くべき(例えば、米国としては日中が不仲でいてほしいと思っている、など)
・右派も左派も今の日本では捻じれていて日本人らしい価値観が混乱している