あらすじ
夕凪紫都子は13歳。祖母の代からの因縁で、大天狗・神野悪五郎から怨霊祓いを頼まれる!?
妹の妙子、従兄弟の祥とともに、お化け屋敷と名高い廃屋・黒間屋敷にいざなわれ……。
やがて露呈する日本全土を巻き込む怪異に、夕凪姉妹が立ち向かう!手に汗握るひと夏の冒険譚。
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Posted by ブクログ
単行本時の題は「神野悪五郎只今退散仕る」。
これは稲垣足穂の「山ン本五郎左衛門只今退散仕る」の対になっていた。
宇野亞喜良のカバーイラストが素敵だが、積読になっていたのが、加筆・改題の上文庫化されたので、読んでみた。
カバーイラストから、ヤングアダルト向けかなと想像していたら、後半、結構スゴい展開になって驚いた。
読後、ざっと単行本と見比べたら、まさにそこが加筆された箇所らしい。
あとがきに曰く少年漫画を参考にしたとか。確かに「ジャンプ」的な。「ダンダダン」的な。痛快な。
ぐいと引き込まれて、なかなかのショックを受けて、でも読み終えた身を爽やかにしてくれて、実にいい読書だった。