【感想・ネタバレ】日本エッセイ小史 人はなぜエッセイを書くのかのレビュー

あらすじ

『枕草子』『土佐日記』の昔から日本人に親しまれてきた「エッセイ」。「昭和軽薄体」の大ブームや芸能人エッセイの人気、そして高齢者エッセイの百花繚乱ぶりなど、いつの世も「エッセイ」は時代とともにある。
では「エッセイ」とは何か? 「随筆」「コラム」「ノンフィクション」とどう違う?
「エッセイ」を読んだことのない人はいないはずなのに、意外と誰も答えられない「エッセイ」の正体。

「エッセイスト」を名乗り講談社エッセイ賞選考委員を長らく務めてきた「エッセイの専門家」である著者が、時代を彩った大ヒット名エッセイ160余作品をひもときながら、満を持して真正面から「エッセイ」を縦横無尽に語り尽くす!

エッセイストがエッセイについて綴るエッセイ、ついに登場。

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Posted by ブクログ

#ヨンデルホン
#日本エッセイ小史 #人はなぜエッセイを書くのか (#講談社文庫) / #酒井順子(#講談社)

読めて良かった。
紀貫之『土佐日記』からはじまる。平安から現在に至るまでの随筆・エッセイの変遷が、著者の考察も交えながらまとめられていた。変遷の表層だけにとどまらず、(やはり、随筆・エッセイというものは、それが書かれた時代は無視できず、)社会の流行や風俗も丹念に調べられたことがわかり、読み応え十分。取り上げる本の帯の文言にまで言及されている。すごい。特に80年代の記述は個人的に懐かしくもあり、あらためて特異な時代だったのだと思った。
巻尾には取り上げた本の一覧も五十音順に完備されている。解説は、本文で言及した帯の文言を考えた当時編集者であった作家が書かれていた。
つくづくエッセイはおもしろく、ますますエッセイを好きになった、そんなエッセイであった。
こういったものを書いてみたい。

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2025年11月08日

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