【感想・ネタバレ】万葉集入門のレビュー

あらすじ

日本人なら一度は読んでみたい万葉集は、どのような作品であり、いつ頃成立し、またそれは日本文学の中でどのような位置を占めるのか。万葉文学の泰斗、久松潜一氏が、万葉を愛し、万葉の美を知ろうとする人々に捧げた入門書。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

万葉集のコンパクトな入門書です。

柿本人麻呂、山上憶良、山部赤人、大伴旅人・家持といった代表的な歌人たちの歌の特徴について解説がなされているほか、万葉集を生んだ時代と風土について著者自身の考えが提示されています。著者は、文学作品を生んだ風土によって、「山間文学」と「水辺文学」を区別することができるという主張をおこなっており、大和地方で詠まれた歌を多く収録している万葉集の山間的性格を指摘するとともに、地方の歌人たちによる歌や東歌などに特有の性格についても、具体例を引きつつ議論を展開しています。

古い本ですが、たいへん読みやすい文章で書かれているので、万葉集についての概要を学ぶためにいまでも有益なのではないかと思います。

0
2021年05月20日

「小説」ランキング