【感想・ネタバレ】地名に隠された「東京津波」のレビュー

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Posted by ブクログ

東京は高層ビルが立ち並んでて土地の高低感がなくなってしまってるんだけど、実際歩いてみたりしたところを振り返ると結構坂とか多いんだよね。そういった東京の地形を振り返りつつ地名を考えてみるとなるほどと思うところが多い。
東京だけでなく全国にも通じるところがあって、例えば亀という地名は水の中に浮かぶ亀の甲羅のような、すなわち島のことだとか、築地は埋立地だとか。
地名は面白い。この地名から歴史や地形的な特性を探究する本が出てるけど、今まで住んできた土地土地の本があればいいなぁ。

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2018年07月25日

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確かに東京はアップダウンが激しいね。渋谷とか確かに三方高台だし、後楽園とか丸ノ内線はいきなり地上出るしね。
安全なのは甲州街道、青山通り、春日通、中山道。
地名でやばい場所わかるとの事で、うちの谷河内なんか、ホント最悪だわ。谷で川で内だもんね。ホント引っ越そうかなと思う。
神田川の支流で飯田橋付近に江戸川というのがあり、それが江戸川橋とは知らなかった。

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2013年10月30日

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「もし東京に10mの津波が押し寄せたら、東京はどこまで沈むか?」その仮定に拠ったシミュレーションを試みた一冊。関東大震災後の大正時代に刊行された「東京市高低図」を使用して、その土地の持つ名称を絡めながら警鐘を鳴らす。一部地名の解釈が強引じゃない?と思う面もあるけれど、大きく見て危険を理解し、安全対策を計ることが大切だと思いました。水に弱い東京。天災の下、たくさんの危険を孕む場所に、避けるわけでなくどう楽しむか考えつつ、純粋に古地図の楽しさも知った一冊です。

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2012年05月31日

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『地名とはそもそも何であるかというと、要するに二人以上の人の間で共同に使用せらるる符号である。』(柳田国男)
地名の内容は、社会から暗黙のうちに認められていたものだが、世が変わるにつれ、内容は忘れられ語音だけが残る。
かつて水の都だった江戸も、埋立てや暗渠によって海や川が隠蔽されているが、地名からその土地がもつ歴史を紐解くことで、東京で地震が起きた際に、津波災害が起こるであろう地区を予想することができる。
内容はとてもおもしろかったが、その対策がスーパー堤防というのは安易だと思う。

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2012年04月30日

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ネタバレ

3.11以来、地震関連の書籍に手を取ることが多くなった。この本は、地震が来たときの津波の被害が想定される地域を明示しつつ、その土地の由来や地形についても詳しく述べられている。古地図が大好きな私にはたまらない一冊だった。

東京は坂が多い土地であるという。確かに地名も「道玄坂」「宮益坂」「赤坂」などすぐにたくさん思いつく。但し今は地下鉄が発達していたり、高層ビルが多く見渡しが悪くなっているので、通常我々が坂を意識して歩くことは少ない。その感覚の狂いが、津波からの逃げ遅れにつながると著者は警告する。

この本を読んでから、自分が今どのような土地に立っているのかを常に意識するようになった。そうしたら「自由が丘」から「奥沢」まで実は緩やかな坂が存在していたことなどを発見して、散歩がますます楽しくなってきた。

津波対策に、散歩の友に、是非読んで欲しい一冊。

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2012年03月02日

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古地図本。都心部を高さ10mの津波が襲った場合に水没することが想定されるエリアをシミュレーションしている。

江戸以前の都心部各地の川、池、沢、谷、沼などの配置から、土地本来の地勢・水との距離を記述。坂、道の記述は割愛されている。

20〜30年前には台風で五反田一帯が床下浸水とかしていたことを考えると、台風と大地震がセットで発生する最悪シナリオは心のすみにおいておくことにこした事ないと実感。

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2012年02月20日

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100年前の東京市高低図をヒントに洪水の多いところ、そうでないところを解説していく。想像の通りだが、それなりに勉強にはなる。

冒頭に東京湾津波10mで妙に煽っているが、地名と由来を解説する3章以下が参考になる。

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2023年10月15日

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書名から期待した満足感は得られなかった。それは津波にまつわる地名が都内に存在するというものではなかったからだ。東京の水にまつわる地名は、区画整理や住居表示の合理化で失われているものが多そうだが、そのあたりの言及も少ない。本書で紹介された深川の波除碑も、津波ではなく高潮の痕跡を示すもの。東日本大震災直後に執筆されたため、東京都の津波対策はおそらく端緒についたばかりだったろう。波高10mの津波想定は有りだ。埋立地、海抜0m地帯、そして地下鉄の津波への備えと、その限界を知ることは無駄ではない。

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2020年09月26日

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ネタバレ

東京に10mの津波がやってきたらどうなるのかを、関東大震災後の大正時代に刊行された「東京市高低図」を使ってシミュレーション。その危険性を地名から読み解けるかという話を分かりやすく解説している。

 都内に暮らし、山手線界隈を普段チャリで移動している身としては、日頃体感している感覚を文章で補ってくれる一冊であった。が、それ以上でも以下でもなく、比較的知っている、というか分かっている話も多い。

 東京の東のほうは「砂」だ「浜」だと地名に付いてて、海抜0で浸水するとか、あるいは地震で液状化という話も知ってる人は多いのでは? 「谷」、「池」、「津」の付く地名も低地で湿地で地盤が盤石ではないのは東京に限ったことじゃないしね。

 地域ごとに具に見ていくけど、主だった検証以外は、「柴又」はかつては「嶋叉」(水が島を避けるように流れていた地形)であったとか、「日暮里」は「新堀」だった、「三田」は「御田」(何らかの意味で「尊敬を受ける田んぼ」)といった地名の薀蓄が並び、それなりに面白いけど、さほど新しい発見は少なかったかな。

 ただ、こうして地名が変わっていく、あるいは表記が別の字に置き換えられていくことで、本来の意味が失われていくことには注意が必要だ。本書でも引用されている柳田國男の言葉、

『地名とはそもそも何であるかというと、要するに二人以上の人の間で共同に使用せらるる符号である。』

 を再認識し、地名に込められた記憶が失われていく危険性は知っておくべき。本書で、もっとそこを強調してもよかったと思う。「なんとか丘」とか「なんとか学園」とかの地名の、なんと意味ないことかってのがよく分かる。
 
 サクっと読めて、知識欲をそこそこ刺激してくれる面白い一冊でした。東京都に暮らす・働く人なら体感しながら本書を読んでおくといいと思った。

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2017年09月05日

Posted by ブクログ

地名を解説していってくれるところが、詳細なのはありがたいけど、少し長い。


でも内容は、それなりにためになるのではないかなと。


東京の土地勘や地図が頭の中にないと少し厳しい。


しかし、それ故に、これから東京を歩くときに様々な観点を意識するようになると思う。


地名、高低差、河川等の水環境の位置など。

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2013年01月04日

Posted by ブクログ

地名の中にさまざまな土地の情報が含まれている。
「名は体を表す」とは、このことのようだ。

前から気にしていた「五反田」「渋谷」の地形がわかって面白かった、

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2012年02月24日

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