【感想・ネタバレ】自分の頭で考える子に育つ学ぶ力の伸ばし方のレビュー

あらすじ

『ポケモンフレンズ』の開発の制作に関わり、
世界300万人の子どもが夢中になる知育アプリ「Think!Think!(シンクシンク)」の開発、
算数オリンピックの問題作成、
そして、1万人以上の子どもと直に関わってきたからわかる
「考えることが好き!」な子になる親のかかわり方と環境のつくり方

本書は、世界300万人の子どもが夢中になる知育アプリ「シンクシンク」の開発者であり、
2025年7月にリリースされた『ポケモンフレンズ』の開発の制作に関わり、
ベストセラー『なぞぺ~』や算数オリンピックの問題制作にも携わる算数教育の第一人者・川島慶氏による著書。

急速な勢いで社会にAIが浸透し、予測できない時代。
「いい大学を出て、いい会社に入る」という、これまで良いとされてきたことが、
わが子の人生にとって正解なのか、わからない時代になってきています。

知識をたくさん詰め込むよりも、与えられた問題を考えて解く力よりも、
自分なりの視点で疑問を持つ力や、その人ならではの感性や興味・関心、
「自分はこう思う」という独自の視点、「このほうがおもしろい」と思う力が大事になっていきます。

学校のテストで高い点数を取るような、これまでの「頭のよさ」や偏差値で表される「学力」ではない力を引き出していく必要があるのです。

その力は「学ぶ力」であり、人生を切り拓き、自分らしく輝く力です。
では、その学ぶ力とはどのように伸びていくのか。

本書では、学ぶ力が伸びていく構造を以下のように表現し、お話していきます。
学ぶ力=意欲×思考力×知識・スキル

無理に暗記をしたり、繰り返し練習したりして計算力を身につけるといったものではなく、「その子ならではの感性・興味・関心」(=意欲)と、
自分なりに試行錯誤し考えていく(=思考力)といった、「考えることが楽しい」という体験を経ることで、学ぶ力が飛躍的に伸びていくのです。

そして、子どもの学ぶ力を伸ばしていくために持っておきたい3つ視点、
①子どもは、もともとすばらしい力を持っている
②親ができるのは、「縁づくり」のサポート
③伸ばすのではなく伸びる。うばってしまうような言動を減らす
を紹介しています。

お子さまの可能性を信じ、学ぶことを心から楽しむ子に育ってほしいと願うすべての親御さんへ。
子育ての不安が、未来への希望に変わる一冊です。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

2回読みましたが非常に学びと発見が多い本でした。
何も特別なことはしなくていい。
日常生活の中で子どもの目がキラキラ輝いている事に全力で応援してあげればいい。
そんなふうに受け取りましたが、果たしてその気持ちだけでどこまで突き進めるかどうか。不安な気持ちがあるのもまた事実です。
この本の中に書いてある事全てできたら確かに素晴らしいお子さんに育つであろうことは予想がつきます。
ただそれは現実ではないので、まず今すぐできる以下のことから始めたい

◯親は概ねご機嫌でいること
◯君は〇〇が苦手だねなどと言葉に出さない事
◯子どもの問題行動のうらにある子どもなりのお試しや試行錯誤があるのかもしれないというポジティブな考え方
◯日常の中で数や図形、物の単位と触れ合う事
◯子どもに教えるではなく、力を伸ばすサポート役に徹する事



最後にこの本の中で紹介されていた、レイチェルカーソンの一節。

★これまで見逃していた美に目を開く一つの方法は自分にこう問いかけてみる事。「いま、これをみるのが、人生で初めてだとしたら?」「もし、これを二度と見ることができないとしたら?」

この問いかけは非常にハッとさせられるものがありました。この問いはいつまでも自分自身で持っていたいなと思うものだと気づかせてくれました。

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2025年10月11日

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