【感想・ネタバレ】寒い国から帰ってきたスパイのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

ル・カレ初のベストセラーで,古典的名作との触れ込みだが,その評判に違わないおもしろさで,むさぼるように読んでしまった.
派手さの全く無い地味な諜報戦をメインに据え,騙す,騙し返すの応酬で攻守は二転三転し,驚きの背景が明らかになったあとに,後味の悪い結末を迎える.
やはりスマイリー三部作も読まざるをえないな,これは.

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2017年11月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

池上彰さんがお薦めされている、しかも珍しくフィクション(勝手な印象ですが、よくノンフィクションをとり上げられているイメージなので)というところに興味をひかれ、はじめてのスパイ小説に挑戦。

主人公は、冷戦下の東ドイツで諜報活動を行っていた初老のイギリス人スパイ・アレック。
宿敵ムントとの戦いに敗れ、全てを失い帰国するものの、復讐のために再び戦いに身を投じる……という筋書き。
要するに、すべての設定が渋めです。
もちろん私の普段のごく平凡な暮らしぶりと何ら共通する要素はないのですが、それでも引っ張られるように最後まで読みました。
とにかく、物語の緊張感がすごい。

冒頭に、「喋らないことも嘘の一種」という一節が出てくるけれど、この言葉どおりの、喋らない、語らないことによる嘘の応酬が、本書の全体を通じて繰り返されています。
それが特によく表れているのが、登場人物同士1対1で展開される尋問や法廷闘争の場面。
個々のエピソードが、緻密に組み合わされて、大きな筋書きを描き出す様子は読んでいて圧巻で。

そして、本書の凄さは、ああ面白かっただけでは終わらない読後感だと思います。
筋書きが巧みであればあるほど、もっともらしいイデオロギーを掲げたって戦争は結局は暴力のぶつかり合いで、誰しもその中ではなすすべがない、あまりに小さな存在であることが胸につきささります。

期せずして終戦記念日近くに読んだ本書。
恐らくは非常に高いクオリティでつくらているNHKスペシャルなどの戦争特集番組も怖くてみられない、気が小さすぎる私だけど。
どんな理由があっても戦争が、暴力が正当化されることなんてありえないのだと、強く感じる1冊でした。

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2017年08月17日

Posted by ブクログ

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30年ぶりくらいに再読。
ほぼ覚えていなかった。
ただ、後味の悪い作品だった記憶があったが、読み返してやっぱり読後最悪。
しかし、これがスパイ小説の神髄なんだろうな。
善悪の区別もない、因果応報もない。
何ともやるせない。

三分の二程度、法廷への場面までは、やや冗長。
しかし、ラスト三分の一でのスリリングな展開は見事すぎる。
それまでのストーリーの必要性もここで頷ける。

そういえば、東ドイツという国があったのだなあ…
と、当時はこんなひどい話もあったのかもしれないなあ…
と、今もあるのかもしれないが…
と、感慨に沈む。

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2019年12月18日

Posted by ブクログ

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スパイ小説の古典的代表作。

イギリスのベテラン諜報員、アレックリーマスは敵対国の凄腕諜報員の手により、敵国内のスパイを皆殺しにされてしまい、失脚した。
リーマスは個人的に復讐を誓い、非公式に敵対する諜報員を破滅させる作戦を上司と計画し、実行に移した。
それは自らのキャリアを捨て、人生を代償にした作戦であった。

スパイ映画なのにアクションはほぼ皆無。主人公もめちゃめちゃ強いわけでもない。
そして、3/4読み終えるまで何が起きてるのかもよく分からない。
ただし最後のネタが判ると、組織同士の恐ろしく複雑な騙し合いが恐ろしくなる。
実際のスパイはこんなかんじなのかな?
それにしても何もかも信じられなくなるという小説でした。

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2017年01月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

・・・どよーん

動揺したせいか
ラストのオチを読み返してしまった。
やはりそうか。そうだよね。

フィクションですけどね。
フィクション。2度言う。落ち着こう。
こういう時代があったことも事実だけれどね。

スマイリーとギラム
ちらっと出てきてる。お留守ですか、そうですか。

読後 絶版になってしまっている
スマイリー関連2冊を手に入れてしまった。

こうなったら最後まで読むしかございません。

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2012年07月01日

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