【感想・ネタバレ】脱兎リベンジのレビュー

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Posted by ブクログ

容姿にも声にも性格にも自信がなく、宇宙人と揶揄される高校生兎田晃吉(ウサ吉)。唯一の趣味であるギターを弾くために軽音楽部に所属するものの、部長から文化祭への出演禁止を言い渡され練習場所もなくす。
そんな兎田と偶然出逢った漫研部長の兎毛成結奈は、兎田のギターの実力を知り、彼を表舞台に立たせるために画策する。

劣等感のかたまりの少年が仲間の応援の元で、自分の好きなもの自分が打ち込んでいるものに自信を持ち、それで自分をバカにしていた人に立ち向かう。
青春ものの王道のような展開ですが、そこにキャラクターの設定や伏線を細やかに配する構成の妙で独特の世界観を作っています。

ウサ吉のために集まるメンバーは実力者ばかり。しかし実力を認めてもらえなかったり、冤罪により変わり者のレッテルを貼られていたり、家庭の事情で夢を奪われたり、他者から蔑まれていたりと何らかの事情を持つものばかり。
しかしだからこそウサ吉の気持ちをくみ取ることができ、ウサ吉もそんな人たちの言葉だから受け容れることができる。

何度も苦境に立たされその度に乗り越えながらも、求めていたものを手に入れることができない。しかしその先にあるもの。諦めずにがむしゃらになることで掴み取るもの。実に壮快感溢れるラストの盛り上がりでした。

日頃YA(ヤングアダルト)の読み手にライトノベルを勧めたいと思っているのですが、これはまず挙げることのできる作品だなと思いました。いい出逢いをしました。

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2020年03月30日

Posted by ブクログ

2011年7月21日当時の日記転載

今年の新人NO.1です。たぶんw←

「寄生彼女サナ」は手に入らなかったのでわかりませんが、
少なくとも評判めちゃ高い今年のガガガ受賞作、
その中に並べても個人的にはトップです。

抗い×バンド×成長という自分好みな要素が重なってるのが原因。
でも他の人にもきっと受け入れられると思うんだ。

個性的でアウトローな登場人物たちが、
それぞれの世界に抗い、
その閉ざされた才能の扉を開くための、
大事な儀式の物語。

丁寧な伏線で王道展開を進み、
抑揚のある素晴らしい物語に仕上がっています。
ご都合主義も激しくなく、つじつまも綺麗に合わせてる。

世界を敵に回すなんて、ちょっと頭の弱い子なら勘違いして
何かをやってるつもりになって満足しちゃしそうな、
そんなテーマのお話ですが、
世界はそんなにチョロく無いし世間はそんなに優しくない。
苦労や挫折のない成長なんて有りませんよね…

とにもかくにも、
屋上が面白かった人にはきっと楽しめるはず。オススメw

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2012年07月03日

Posted by ブクログ

あえていえば『ヤングジャンプ』とか『ヤングマガジン』とか
あのあたりの読者層向け作品にあるようなものと既視感ある作品だが
材料はそれでもそれなりに作者の作品としてまとまっている

青春というのは狭いその中でそれなりに閉じて完結するものだ
誰もがいつまでもそこにいられないから価値あるのだが
この作品の場合その狭い中にとらわれることなく拡げて欲しいと思わせる
そういう意味では「ライトノベル」という場のなんでもありで
誰にでもISBNコードと作家の肩書きをばら撒くことには功罪ある
といって携帯小説やニコニコ動画のアクセス数のほうが健全なわけでもなく
表現はその質だけでなく
誰のためにつくられるかも大切だと思う

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2018年12月09日

Posted by ブクログ

非常に良い物語だった。才能はあるのに世間から冷遇されている仲間達が、クソッタレな世界を見返すためにリベンジに挑戦する話。冷遇さ加減が本当に理不尽であり、主人公ウサ吉は負け犬根性が染み付いている。だからこそ兎毛成と出会って理不尽に気付いて足掻くことを決めて、仲間の協力を得て練習して、牙を向けられる恐怖を知ってそれでも前へ進んで、といった流れに滾る。思った通りの大成功にはならなかったけど、一度味わってしまえばもう戻れないはずだ。青春リベンジストーリーとして、非常に面白かった。脱兎リベンジ、かっとばせ!!

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2013年07月29日

Posted by ブクログ

宇宙人と呼ばれ虐げれていた少年が
変人たちとバンドを組んで文化祭でライブを.
一部違うけどだいたいそんな感じで.

クラスメイトがビッチ過ぎる.
というか,アレだよな.
バンドマンと仲良くしたい女の子たちって
「有名人と付き合いたい」
んじゃなくて
「ステージでキャーキャー言われてるあの人と一緒にいる私って素敵!」
っていう事なんだろうな.
つまり本当に好きなのは「チヤホヤされる自分」.

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2013年06月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

主人公兎田君の内に秘めた気持ちをヒロイン兎毛成さんが解き放つ熱血学園部活ライトノベル。1つのことに打ち込んだ男女の魅力。登場キャラに要らない人がいないんじゃないかってぐらいキャラが良い。
「失せなビッチ」の千咲ちゃんマジビッチ。そういえば七元リュウはアナグラムだって気づいた。

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2012年12月20日

Posted by ブクログ

ガガガ文庫の単巻には面白い作品が多いけど、この脱兎リベンジもその一つ。
いじめられ居場所をなくした少年が、出会った少女に勇気付けられ、仲間を作り得意のギターでリベンジを試みる。
その過程は当然のように順調にはいかず、一難去ってはまた一難。
ドキドキハラハラしながら読めます。
敵キャラにあまり魅力が無かったことと、ラストがご都合主義過ぎたのが若干残念だけど、作者のデビュー作であることを考えたら十分すぎるくらいに満足のいく作品でした。

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2012年09月19日

Posted by ブクログ

勢いがあって、恥ずかしくて、必死で。笑ったやつらを見返してやれ!すごいやつは認められなきゃ!コンプレックスをひっくり返せ!ううー青春だなあーーー!
お、もしやこれは…と思ったらすぐアナグラムに気付いたから、ずっとにやにやしながら見ていた。そりゃあ嬉しいですよね。
彼女にしてみれば志鷹の変わりようは、確かに素晴らしいものだと信じられていたはずの、作品や自分の力が本当はダメだったって見せつけられるようなものだったのかもしれないなあ。…そこに兎田が現れたわけですから。青は藍より出でて…じゃないけど、…うん、嬉しかったし励まされただろうし、まあ、自分もやらなきゃなってなりますよね!
というわけで、次回作に期待だ!

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2016年03月31日

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