あらすじ
現代文とは何らかの意味において現代の必要に応えた表現であり、その読解のためには書き手や出題者の問題意識を精確に把握し、徹底的に分析することが求められる──。そんな明快な立場を提示し『新釈 現代文』の礎となった幻の名参考書。その簡にして要を得た解説と、それに基づいて実践される丹念な読解の実例の数々は、時代を超えた文章理解の本質へと学習者を誘う。現代文を読み解くうえで私たちが真に身に付けるべきものとは何か。著者ならではのヒューマニズム的観点に裏打ちされた不朽の名著。用語解説・読書案内付。 解説 安藤宏
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
現代文の入試問題の解説書の類いは、文章の仕組みを知るのにうってつけだと自分は思っています。
例文を読みこなして、設問者が求めているものを探って、それに沿った答えを作るという一連の作業の実例をたくさん知ることができるからです。
この本では、著者は、現代文が置かれている状況を知ることが、解答には大切だと説きます。
どういうことを文章にしたがるのか、どういうふうに考えてその意見を持っているのか。
とっても批評的(クリティック)な世界を知ることができます。
入試の設問者はそれもとになにがしかを解答者に問うてくるわけです。
そこまでを本書は解説してくれます。
文章とは、なにをする(してしまう)ものなのか。それを示してくれています。