【感想・ネタバレ】地経学とは何か―経済が武器化する時代の戦略思考―(新潮選書)のレビュー

あらすじ

自由貿易とグローバル化が終わりを告げ、トランプ関税、中国のレアアースなど、経済が武器化する時代が到来した。この危機を乗り切るために必要となるのが、地政学に経済安全保障の概念を取り入れた「地経学」の思考である。国際政治学の第一人者が、半導体、宇宙、資源など様々な視点から新たな時代の日本の指針を示す。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

地政学は聞いたことがあっても、「地経学」という言葉は初耳だった。
そんな興味から手に取った一冊。

本書では、地政学と経済安全保障を掛け合わせた「地経学」という考え方を、半導体やトランプ政権の関税政策などの事例を通じて紹介している。
キーワードは「戦略的自律性」と「戦略的不可欠性」。他国に依存しすぎず、同時に世界から必要とされる存在になる——この二つをどう両立するかがカギになる。

日本に求められるのは、国際秩序を守る“ルールメーカー”としての役割だと著者は説く。
私もこの考えには賛同するが、日本の意思決定の遅さは少し心配。すべての国が納得するルールを目指すよりも、ときには「納得できないなら参加しなくてもいい」というくらいの覚悟も必要なのかもしれない。

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2025年11月05日

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