あらすじ
旅する魔女と、人々との絆。
それは温かく、強く、優しい――
魔女や魔法使いが存在するこの世界に、紅という名の魔女がいた。
紅は祈りとともに小さな奇跡を起こし、永い命を少し削っては大きな魔法を使う。
旅先で出会った母子を癒やし、夫を喪った妻の次の一歩への背中を押し、家出娘たちの門出に祝福を与え――その交流の中で紅も探すのだ。自らの「生きる意味」というものを。
そしてまた、魔女は旅を続ける。傍らに「小さな奇跡」を携えて……。
最後はきっと、泣いてしまう――
ヒューマンドラマの俊英・沖田円が紡ぐ、最高に切なく温かい4つの感涙ストーリー!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ひとりきりで世界を旅する紅(べに)という魔女がいた。
魔女は人間よりも驚くほど長生きで、自由気ままに生きていて、外見を好きな年齢のままで止められるという。
紅は旅先で、病気の母と暮らす少年や、夫を5年前に亡くした妻や、居場所をなくした2人の女子高生たちと交流し、彼らに生きる希望を与える。
そして紅もまた、自らの「生きる意味」を探している途中なのだ。
どこへたどり着くかもわからない。それは同時に、どこへでも行けるということ。
未だかつて出会ったことのない魔女という存在に、どんどん親しみが湧いてきます。
この作品は、『雲雀坂の魔法使い』の姉妹編で、翠が営む『雲雀坂魔法店』も登場します。
前作同様、最終話には驚くような仕掛けが待っています。
この心優しい魔女たちにまた出会える日がきますように。
Posted by ブクログ
発売日に購入して3分の1まで読んで積読してた(^_^;)
魔女シリーズ第2弾。
母親の死を受け止めた少年洋太が最後の章で再登場。
おじいちゃんになった洋太はやはり母親と同じ選択をした。
魔女の旅はまだ続くみたい。
Posted by ブクログ
前作がある事を知らずに読んだ。
前作を知らなくても読めた。
ただ、感動するほどではない。
こう言う場合、前作がめちゃくちゃ良かったりするので、見つけたら読んでみようと思う。
紅のイメージが、葬送のフリーレンのフリーレンに重なったので、読んでいる間ずっと「勇者」が頭の中に流れていた。
Posted by ブクログ
普通の人とは違う時間の流れ、理の中で生きる魔女が現実世界で「そういうもの」として受け入れられているという設定が優しくも素敵な世界だった。
寿命も長く、魔法で何でもできるから(但しデメリットが全くないわけではない)妬まれたり、迫害されたりしないのかと思ったら、上記の通り「そういうもの」として受け入れられているから、所謂魔女狩りはなさそうな雰囲気。
それでいて、魔女と人間との時間の流れが違うので、同じくらいの時間軸だと思って読んでいたら、最後の最後でしてやられるという。
最後の話は、ベタといえばベタなお約束の展開ではあったが、素敵な「再会」話だった。
冒頭の話の少年が知りたかった答え、そして今作の魔女も探していた答えが、ここでようやく少し見えた形。
感動的なラストだった。