あらすじ
唯物論の呪縛から自由になる時代がやってきた。なぜ現代教育は宗教思想を排除したのか。知識のみに走った日本の教育に、思想界にそびえ立つ巨人たちが問題提起。霊的世界を肯定する教育が堂々と語られる時代がきた。ゆとり教育はルソーの教育論の誤解からはじまった!? カントが宗教と学問をわけた真意とは。いじめ・不登校に悩む方へ、シュタイナーからのメッセージ。
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Posted by ブクログ
【真の教育は信仰心と結びついている】
ルソー、カント、シュタイナーという哲学の3巨人が登場です。
ルソーは、魂のすばらしさを壊さないようにして引き出すのが教育の使命である、という考えを述べます。また「一般意思」について唯物的な曲解がなされていることを厳しく批判します。
カントも同様に、「神様を否定したのだ」と曲解されておりますが、本人は「学問の発展のために、当時の教会の桎梏から学問を切り離す」点にあったと述べます。これは、教会が「天動説」を採っており、正当な学問の発達を妨げていた点に顕著でしょう。
そのうえでカント自身は「信仰心や神を否定してはいない、むしろよく信じていることが私の著書から読み取れるはずだ」と述べています。
シュタイナーは、現在の日本のように一律に「サラリーマン予備軍」を作る教育を厳しく批判し、「創造性を伸ばすこと」を訴えます。そのうえで、「宗教心を否定することは創造性の著しい破壊である」とはっきりと述べております。
信仰心をもつ、というとそれが奇妙なことだとかいう風潮であり、ことに子供がそのようなことを言うといじめに遇ってしまう現実があります。その意味で現在は「末法の世」であると言えましょう。
この世的に頭のいい人が、正しい心を欠いたために地獄に落ちる霊も多くあります。
しかし、かかる時代だからこそ、声高に「信仰心(しかも正しい信仰心)」の大切さを訴えなければならないのではないでしょうか。