あらすじ
新しいものが世の中に広まり定着する「条件」とは何か.新商品やサービス,新しいアイデアの普及を阻害する「摩擦」の存在,普及を決定づける消費者や企業の個々の選択から,普及する条件を考える.私たちのイノベーションとの関わり方や,その社会や文化への影響を問う,ハーバード・ビジネス・スクールの「紙上講義」!
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Posted by ブクログ
「イノベーションが普及する条件」について網羅性もあり、よくまとまっている。
本書は生成AIっぽい文章だけれど、かえって心地よい。こちらも慣れてきているからね。人間らしい散文的な専門書に時折出会うが、今となってはそれは冗長性でしかない。PDFならサクッとAIに要約をお願いしているところだ。というか、そんな専門書はYouTubeでタイトル名検索してNotebookLM要約動画を探してしまう。専門書というフォーマットは、個別具体的に自分や自社の課題にフィットさせる手順を踏まなくてはいけない時点で生成AIに劣後し始めている。なかなか★★★★★をつけることがなくなってきた。
話を戻すと、生成AIっぽい専門書は大歓迎だ。書籍化する時点でハルシネーションが修正されているので安心だ。
①実際、巻末にあるイノベーションの普及のチェックリストをまず出力させて、
②これらを論の展開でつながるように順番付けさせて、
③そのチェック項目一つ一つを解説する文章を出力させれば、本書の7割はできるだろう。
おそらく1週間もかからずこの手の書籍は書ける(著者には申し訳ないが)。
本書を批判したいわけではなく、これが一つの成功パターンになり得ると言いたい。網羅性もあり読みやすい。書き手も楽だし、出版社もWinじゃないか。ジャンジャン出版してほしい。
Posted by ブクログ
読み終えてみると岩波新書っぽいなという硬めの印象ではあるが、イノベーション理論のシュンペーターの議論などに一定程度の興味があれば、その延長上の実践的な経営学・マケティングの造作に迫る内容は新書としてはありがたい。これ以上専門的な領野に踏み入れると頭が痛くなりそうではあるが、分野への興味が啓かれたという意味では収穫があった。