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Posted by ブクログ
『売れないラノベ5大ジャンル』というのを思い出した。
ロボットSF、魔法少女、時代劇、百合、〝女主人公〟
——らしい。
本作は、霊感はいいけどずぶの素人の神波命と、陰陽師な猫又のタマが交互に視点を担当します。ようは〝女主人公〟です。笑いあり、涙あり、アクションあり、それでいてよくまとまっているのに、私の中に滞留する微妙感。
たぶん、女性が可愛く思えないからなんだと思います。主人公は腐女子だし。さらにヒロインの桜子はお子様過ぎる。サービスシーンもサービスにならないし、感情の起伏にもついていけない。あざとく登場した妹キャラは、なんだか滑ってるし。
……イケメンが出るとか、女性の機微を描いているとか、そんなことはないのだけど、女性向けなんだろうなと思います。私はすごくモヤモヤする。変な感じです。容量用法を間違えて薬を飲んじゃったような胸焼け感。しっくりこなかったのに、その理由を理路整然と言えない。なんだろなー。
※追記:なんでしっくり来ないのか分かった。
ライトノベルとしてあまりに王道な展開で進むため、どうしても私の中では、男性主人公の姿を幻視してしまうのだ。あられもないヒロインの姿に赤面したり、敵妖怪に立ち向かったり。正規の主人公である命は、私の中では主人公をからかったりする賑やかしポジションにしか見えない。その幻視が違和感になって、物足りなさにつながっていたのだ。タマは猫だから男性じゃ、ないもの。
お約束としてありそうな視点が、ない。だからモヤモヤしたんだ。