【感想・ネタバレ】世にも奇妙な日本語の謎のレビュー

あらすじ

◆25年前は「日本が大嫌い」だった

いまから約25年前。
ひとりのアメリカ人言語学者が日本にやってきた。

その名はアン・クレシーニ。
通称「アンちゃん」。

彼女は日本のマンガが好きなわけでも
日本のアニメが好きなわけでもなかった。
ただ、婚約相手の仕事の都合で日本にやってきた。

そして、彼女の地獄の日々が始まった。

◆日本語がしゃべれない。
日本語が理解できない。
日本の文化になじめない。
日本が大・大・大嫌いだった。

毎日、来る日も来る日も神さまに祈った。
「どうか、私をアメリカに帰してください」と。

しかし、ある日、カラオケボックスで出会った
kiroroの歌詞に感動し、日本語の魅力にハマった。

「沼ること120%」な日本語にまんまと沼る
その日以来、アンちゃんの日本語漬けの日々が始まった。

「検討します」
「大丈夫です」

日本語はあいまいな表現に満ちている。

そして、漢字、ひらがな、カタカナの
3種類をマスターしなければいけない。
さらには敬語のルール、呪文みたいなオノマトペ、外来語、和製英語……
もう、ワケわからん!

◆米国国務省が発表した「言語取得難易度」によると、
日本語は最高ランクのカテゴリー4にランキングしている。

にもかかわらず
海外では日本語と日本文化がブームで
全世界で約379万人が日本語を勉強しているそうだ。

なぜか。

それは日本語と日本文化には
とんでもない魅力が満ちあふれているからだ。

日本語を学べば学ほど、日本独自の文化を知れば知るほど
どんどん日本を好きになっていった。

そして、とうとう2023年11月21日。
アンちゃんは日本国籍を取得。日本に帰化した。

アメリカ人から、日本人になった。

◆外国人から見たらやっぱり日本語はヘン
本書ではそんなアンちゃんが
世にも奇妙な日本語について
そして、そんな日本語が形づくる日本の文化について
愛情たっぷりに、笑い交えて語る。

もしかしたら
外国人からしか見えない「日本語の不思議」に
あなたは驚くかもしれない。

そもそも「日本人って何?」という
疑問もわいてくるかもしれない。

すべての日本人におすすめします。
(日本をもっとl知りたい外国の方にもおすすめです)

◆本書の構成
第1章 ガイジンから見た日本語の不思議
第2章 やっぱり不思議なニホンジン
第3章 日本語はなぜこんなにムズカシイのか?
第4章 これを使いこなせれば「日本人」として認定したい日本語
第5章 何を隠そう「カタカナ語オタク」です

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

日本語を勉強している人にもネイティブ日本人にも面白いと思う。
軽いノリでユーモアたっぷりである一方で、言葉だけではなくて背景にある文化や傾向についてしっかり書かれている。ご自身の具体的経験もふんだんに散りばめられているのも楽しい。
こんなに日本のことを好きになってくれて、日本の魅力をいっぱい語ってくれてありがとう!と思った。

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2025年11月21日

Posted by ブクログ

自分たちは、普段簡単に使っている日本語だけど、外国の人たちからしたら、3つも書き方を覚えないといけないから、大変なんだなと思った。

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2025年10月19日

Posted by ブクログ

この著者の事を初めて知ったが、うなづく事ばかり!
アメリカの住んで英語で暮らしていた事があるが、著者のいうこと(アイデンティティが変わりつつある)が理解できる。
言語は大切!赤ちゃんに英語を教える教育もあるが、まずは母国語をしっかり身に着けてからにすべき!

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2025年10月18日

Posted by ブクログ

異国の地でその国の言葉を使い、その国の人々とコミュニケーションを交わすと、日本人である個人の常識や考え方を客観的に見ることができ、世界は広いと思わされることが多々ある。
日本人に帰化した作者の一語一語がそういう思いで溢れているのが面白い。ただ例文の英語の日本語訳を併記してある方がもっと面白くなると思った。

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2025年10月11日

Posted by ブクログ

日本語母語話者でない人がどのように日本語を捉えているのかが分かり、面白かった。
母語話者が考えたこともないような発想もあり、興味深かった。例えば、「日本語では、話し手じゃなくて、聞き手に責任がある」(p30)なんて考えたことがなかったが、英語は言いたいことをちゃんと伝えることが重要だが、日本語は相手を傷つけないように直接的な表現は避け、曖昧に言うことが多い。断るときも、「無理です」とは言わず「それは、ちょっと難しいです」などと言う。この場合、話し手の真意を汲み取ることが聞き手に求められる。
普段、私たち日本語母語話者が何気なくしていることでも、他の言語を母語とする人にとってはとても難しいことのようだ。
他にも日本語の難しいところとして、オノマトペを挙げているが、これはよく言われることだ。日本語母語話者は何となくわかってしまうオノマトペでも、そうでない人にはちんぷんかんぷんのようだ。
また、著者が好きな日本語ランキングも面白かった。「脈拍」「魑魅魍魎」「生き字引」なんかは、音の響きが魅力的でランキング入りも頷ける。
それから、日本語とヘブライ語に似た言葉があるというのも今回初めて知り、驚いた。これについては少し調べてみたいと思う。

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2025年10月03日

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