【感想・ネタバレ】孤独の科学 なぜ寂しくなるのか なぜつながりを求めるのかのレビュー

あらすじ

人間とは「つながり」を求める動物である。脳と心のしくみから、進化のプロセス、病との関係、社会・経済的背景、対処法まで、現代人が知っておきたい孤独感のすべて。ロングセラーの新装版

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Posted by ブクログ

本書の要点は、以下のとおり。
●孤独感を感じるのは、社会的生物であり「群居せざるを得ない」種である人類が進化の過程で獲得した機能であり、痛みや冷たさを感じるのと同様に生存に必要な機能である
●孤独感を感じると過度に警戒的になって複雑な関係性を制御する実行制御力が大きく損なわれることとなる。原初の社会では、孤立した際に周囲のもの全てに脅威を感じて警戒モードに入ることは生存確率を高める結果を生んだであろうが、現代の複雑な社会ではそれがマイナスのループを生んでますます孤立し孤独感を強める結果になりかねない。
●さらに、現代社会の設計思想が人類の本質に最適化されておらず、コミュニティは弱体化し、人々は表向きは繋がりよりも経済的利益を追求するように生きざるを得ない。孤独感を感じる生物種がこうした社会を形成してしまっているが故に、孤独は現代社会の巨大な課題であるが、重要政策課題とは捉えられていない。
●社会全体で、コミュニティを維持し、再構築し、強化する取り組みが必要だろう。
●一方で、個人としてできることもある。人は他者に何かをしてもらうよりも、他者に貢献したときの方が繋がりを実感できる性質を持っている。孤独感の負のループに陥りそうになったときには、些細なことで良いから他者貢献や他者との繋がりを生むような行為を意識的にとっていくことが大事である。まずは第一歩として孤独感の正体と対処法を科学的に認識することが大事である。

選択圧による帰結として孤独感を説明する客観性と納得性、そのうえで救いを提示する良書。

孤独感を回避する手法として、バーチャルな手段の限界には言及していたが、AIパートナーについてどうなのかも言及して欲しかった。

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2026年08月23日

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