【感想・ネタバレ】国家漂流 そしてリーダーは消えたのレビュー

あらすじ

「落第総理」が続き、日本が漂流している。経済の低迷、年金・社会保障の破綻、そして領土問題の勃発――。未曾有の国難を乗り越える「本物の指導者」は果たして生まれるのか。岸信介、田中角栄、後藤田正晴、野田佳彦……身近に接した政治アナリストが問う、「本物の政治家」論。未来の日本のリーダー像はここにある!

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Posted by ブクログ

政治アナリスト 伊藤惇夫の本。
政治アナリストが出した本なのでてっきり日本の政治批判の本かと思いきや、それを切り口にリーダー育成方法まで話が及んでいて、意外な展開にぐいぐい引き込まれて一気に読んでしまった。

政治家のリーダーである総理大臣に育つまでの環境、実際に彼が見た政治家の素顔、そして海外のリーダーを育てる環境などを紹介。
どの項目も面白かったが、彼が知っているかつての大物政治家の話は、生の声ということもあり、興味深い。

だからといって「昔の政治家は凄かった」と回顧だけにとどまってなくて、なぜ凄かったのかなど、彼なりの細かい分析もされていたり、海外のリーダー育成環境を紹介しつつも「この育成方法が日本に合うかどうかは風土などが違うから分からない」と冷静な姿勢なので、こちらも冷静に考えながら読めた。

誰もが失敗を恐れたり、横並びが良いという教育で、画一的になってしまっている現代。
不況など余裕があまりない社会だが、今後の日本の発展を期待するなら、少し体力や余裕が少しだけでも「他人と違うところ」を正しい目で見抜いて育てる環境を作って欲しい。

そして私たちもリーダー資質を持ってる人を見抜く目を持っていかないといけないと思う。
(誰かみたいに意図的に敵を作ってマスコミを使って「相手が悪い」という雰囲気を作って謝らせる…みたいなのを良いとするのはなんか違うよね)

ちなみにいわゆるhow to本ではないので「リーダーになるにはこんな条件が揃っていなきゃいけない」ということは書かれてないので、ご注意。

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2013年03月10日

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