あらすじ
トランプでもアメリカの財政破綻はもう止められない!
ドル基軸通貨体制が終わるから金はもっともっと上がる
いよいよトランプ大統領の関税戦争が始まった。ところが、高関税政策を打ち出したとたんに、意外な伏兵が現れた。日本市場で米国債暴落が始まったのだ。米国債金利は高騰し、ドル離れが急速に進んだ。引き金を引いたのは、なんと日本の農林中金だった。米国債投資で巨額損失を出していた農中は、もうこれ以上の赤字に耐えられずに米国債売りに出た。窮鼠が、猫を噛んだのである。
ベッセント財務長官は大慌てでトランプの執務室に飛び込み、「撃ち方やめ!」を進言した。トランプは自ら、関税の90日間の停止を発表した。すんでのところで米国債暴落、ドル暴落、株暴落というトリプル安は避けられた。だが、この瞬間にトランプの負けが決まった。
トランプはなぜ半狂乱になって関税戦争に打って出たのか? 巨額の累積赤字を解消しなければアメリカは破産してしまうからだ。いやもうすでに国家破綻している。高関税政策に期待できなくなった今、トランプに残された手段は、基軸通貨ドルの切り下げしかなくなった。ニクソン・ショック、プラザ合意の再来だ。ドルはもはや減価するしかなくなった。そうなれば、金はまだまだ上がる。アメリカドル覇権の崩壊を言い続けてきた著者の予言がこれから実現する。だから、ドルを捨てて、金を握りしめるべきなのだ。
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Posted by ブクログ
副島氏による最新本(2025.7.4現在)です、数日前にお知らせが来て予約していたので昨日届いたので、その日のうちに読みました。副島氏の本の中で「金価格が上がる」というのを10年以上前に読んで、彼のアドバイスに従ってきたので良かったと思っています、彼によれば、そのような思いをしている人が日本には100万人はいる(そのうち感謝しているのは10万人)とのことです。
金価格が上がるのは、通貨の価値が落ちている、そして、産金国でもあるロシア、中国が購入をし続けているのが理由とのことです。さらに価格が上がるのを抑えてきた米国に余裕がなくなってきたことも一因のようですが。
現金を持ち続けることの不安をどのように解消するか、今後も体が動くうちはその活動のための「現金」は必要だと思いますので、副島氏のアドバイスを参考に暮らしていきたいと思いました。
以下は気になったポイントです。
・私(副島氏)は、この「金を買いなさい」をこの27年間(1998)自分の本で書き続けてきた、そして現に、金の価格は15年前の10倍になった、1グラム=1200円(2002)が、現金小売りで 16000円台(2025.7.3=17113円)である。金を買った人たちが100万人いて、10万人くらいは私に感謝している(p13)
・アメリカ合衆国は、実は破産している。アメリカ政府は巨額の借金(多くは隠されている)を抱えていて、すでに破産状態である。国民に今以上の税金をかけるといっても国民は払う気がないので、関税で外国に払ってもらおうとなっている(p48)関税とは、貧しい国が自分のひ弱な産業を守ために、先進国とは互角に競争できないので、不利益の是正のために外国製品に課す税金のことである、これをアメリカが行ったのは、アメリカがすでに破産しているという事実である(p72)
・農林中金(2024年度決算で12兆円の損害、47兆円の資産を保有)が決死の覚悟で、もうこれ以上アメリカの言いなりにはならない、ということで、2025/4/8の真夜中2時(時間外取引、アメリカは4/7午後3時)で、突然2兆円(140億ドル)売った、これでトランプの練りに練った関税戦争の開始を一気に挫折させた(p51)このとき、10年物の米国債の金利が3.83⇨4.5%(米国債の暴落)が起きたので、高関税政策を一気にやめた、90日間の延期とは、中止と同じことである、アメリカの負けである(p93)
・アメリカの国家予算は7.6兆ドル=1000兆円)だが、2兆ドルが足りない赤字分である。この不足分のうち、高関税(1兆ドル)で財政赤字の半分を補おうとした(p74)
・230万人の連邦政府の職員のうち、100万人が官僚(上級公務員)であり、4月末までに官僚、在宅勤務の研究員たち27万人を解雇した、このことの切実さが日本に伝わらない(p61)
・前作(金融恐慌が始まるので金は3倍になる、2023年)の時、金はグラム1万円だった、そして1万7000円まで、わずか1年ちょっとしかかかっていない。金が3万円になるのは、来年か再来年である。だから、まだまだ金を買いなさいというのは、大きな事実である(p118)あと残るのは、ドルの切り下げ(ドルの10分の1への切り下げ)だろう、ニクソンショックと同じもの(p118)
・自分の退職金を円で保有するリスクを痛感している、とまで日銀マンが言った、円はいくらでも刷れることを職場で実感してきたので、何か刷れない資産を模索していて通貨の原点であるゴールドに回帰した(p131)
・NYで金が急上昇したのは、スパイダーゴールド取引所を中心とする金ETFを使った先物市場で、先物のプット買いをやっていた胴元が相場の踏み上げで大損を出して、先物の売りを立てていた客たちが現物で金を手当して返済(決済)しなければいけなくなった。それで、急いで、英中銀とバチカン銀行に蓄えられているゴールドを空輸しなければならなくなった(p143)
・金を絶対に暴落させてやる、と500倍のレバレッジをかけて担保も出さすに金を売り崩してきた、ところが金が逆流して上がってしまったので、ボロ負けに負けた。金売りを仕掛け続けてきた連中(ゴールドマンサックス等)が金で大失敗した。金の売り崩しを実行してきたので、この20年間、金の上昇はずっと抑え込まれてきた(p145)
・5月末の月曜日(第一次世界大戦の戦勝記念日)から後、6,7,8月はもう夏休みに入る、小学校から大学まで。世の中全体も何となくで、役所政府も交代で休暇に入る。次の大変動はだから9月である(p238)
2025年7月3日読破
2025年7月4日作成
Posted by ブクログ
<目次>
まえがき
祭1章関税戦争はトランプの負け
第2章アメリカの国家破綻はもう止まらない
第3章金はなだなだ買うが正解
第4章金で儲かったお金にかかってくる税金の問題
第5章日本国にとって凶悪な統一教会を撃滅せよ
あとがき
2025/6/30第1刷
この人、あっちとこっちが混ざって混乱しているが、
時に真実を捕まえているから、やっかいである。