【感想・ネタバレ】民の見えざる手 デフレ不況時代の新・国富論のレビュー

あらすじ

“縮み志向”日本を変える鉱脈はここにある

若者にチャンスを! 起業家に投資を! “縮み志向”“嫌な空気”の日本を変える新たな“鉱脈”はここにある。
「日本にはまだまだ成長余力があるし、統治機構を見直して地域間で人・カネ・モノを世界中から呼び込む競争を繰り広げる仕掛けにすれば、人材も磨かれて、活気に溢れた国になるだろう」(本書「文庫版まえがき」より)
政府はついに「消費増税」に向けて大きく舵を切った。だが、莫大な債務を抱える今の日本に求められているのは、これ以上税金をあてにせずに経済を活性化させる知恵だ。今この国を覆っている“縮み志向”“嫌な空気”の正体を見極め、新たな需要を創造していくには何が必要なのか――。世界的経営コンサルタントが日本の消費者と企業を元気にする経済・企業戦略を探る。

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Posted by ブクログ

消費財メーカーに勤めている身として、本の中で最も興味のあるテーマは、p61の日本企業は「右肩上がりの経済を前提とした『途上国モデル』」から『成熟国モデル』における事業計画や経営システムへと移行する必要がある、という指摘だ。

これはまさに「クオリティ国家」のコンセプトと相通じるものがあると思うが、

・安易な価格競争に走ること無く、
・また、その裏返しである「スペック」競争とも一線を画して、
いかに「人々が潜在的に欲しいと思っているものを見抜いて提供」できるか。

その点においてp80の、スーパーの経営者は…ひいては企業の経営者は…「『自分たちの顧客とは誰なのか?』『彼らは何を求めているのか?』という原点に立ち戻るべきだと思うのだ」という指摘、

そしてそれを考える際の具体的な手法であるp170の「戦略的自由度」の考え方は今一度…マーケティング担当者の端くれとして…肝に銘じたい。

戦略的自由度を考える際、最初に問うべきは「目的は何か?」ということ。
「お客さんは何を求めているのか、つまり、お客さんがその商品を買おうとする意思決定をする時に最も重要な要素は何か?」ということを最初に考える。」
「そして次に、その目的を実現するための方法を調べ」、打ち手の方向(軸)を考え、「その中で一番コスト効率がよく、お客さんにとっても一番インパクトが大きいものを考えていく」。

ともすると、既存の機能のスペックを上げ、かつ、新たな機能を加え、価格を下げる、などという方向に我々はつい考えがちだが、それは「途上国モデル」つまり経済・市場のパイが拡大している状況であればまだしも、お客さんか望んでいない部分でのコスト増となり、売上は増えず、成熟国・成熟経済の下では自分で自分の首をしめていくことになりかねない。

心して、大前塾長の言う「原点」に戻ってビジネス、マーケティング、商品開発を考えたい。

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2013年03月10日

Posted by ブクログ

「民の見えざる手」・・・民の生活様式に対するパラダイム転換と見えない行動様式が現状の不況を徐々に解消していくという考え方には、目からうろこだ。こういう根本原因を徹底的に見つめなおし、解決策をグランドデザインから処方できる方を国家戦略局などのトップに据えるべきだ。

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2012年12月02日

Posted by ブクログ

大前節炸裂しております。

ただ文庫なので、古い情報もあります。
修正が必要でしょう。

こういう人が政治家になればいいのになあ。
本人はもうその気はないようですが。

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2012年10月01日

Posted by ブクログ

ビジネスマンのカリスマ、大前研一本の第一冊目。
数年前に福岡市に来た時、講演を聴きに行ったことがある。

感想は特になし。

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2020年05月13日

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