あらすじ
わが子が障害を持っていると知り、不条理な現実を受け入れるまでの拒絶と葛藤、受け入れることができたときの感動を経験する親がいる一方で、子どもの命を奪ってしまおうとする親、病院に捨てられてしまう子どももいる。治療を迷う医師もいる。幼い命をめぐる大人たちの拒絶と受容の果てには、読む者に静かな感動を広げる命の旋律が響き始める。〈解説〉渡辺一史
医学が進み、科学が進歩しても障害や病は消えません。
気がつけば、私たちの社会は医療技術で生命の質を診断する時代に変わってきています。
「授かりものの命を育む時代」が、
「生命の誕生を操作して選別する時代」に入り、
私たちはより一層多くの悩みに直面しているように見えます。
人生の大きな節目であるわが子の誕生という瞬間を、
単純に期待と喜びだけで迎えられない時代を私たちは生きているのかもしれません。(本文より)
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Posted by ブクログ
良い話としてではなく現実に起きている事の中で希望を見つけられるような内容になっています。
患者、医者、医師会、団体、国、それぞれの視点が書かれています。
何でもそうですがもう少し情報があれば選択肢も増え不安や迷いが軽くなり後悔も少なくなるのかな。
著者は命を巡る議論を悩みながらも恐れながらも自分の考えをまとめていくとしている。
そのためにはまずは知る事から始めないといけない。
この本を読めて良かったです。