あらすじ
私には彼氏が二人いる──中学時代からの不毛な片思いの相手と、何とも思ってないのに突然告白してきた暑苦しい同期。26歳まで恋愛経験ゼロ、おたく系女子の良香は“脳内片思い”と“リアル恋愛”のふたつを同時進行中。当然アタマの中では結婚も意識する。しかし戸惑いと葛藤の連続で……悩み、傷つき、ついにはありえない嘘で大暴走!? 良香は現実の扉を開けることができるのか? 切なくキュートな等身大の恋愛小説。単行本未収録「仲良くしようか」も収録!
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
表題作の勝手に震えてろは
ほんとうに自分のこだわり拗らせ人間の感情の言語化がよくされてて、こういうところ自分にもあるなと共感もあってすらすら読めた。そして不器用な主人公が拗らせからまさかの嘘の産休を取ろうとする。このまさかの行動はもう目を覆うばかりながらも、どうなってしまうのか続きが気になって一気に読んでしまった。二彼は優しいなあ。仲良くしようか?は上級向けすぎてまだまだ私には理解できず…解説求む。読解できるようになりたい。
Posted by ブクログ
勝手にふるえてろ
私のお星さまは、イチ。最後まで食べずに残しておいたお皿のうえのイチゴ。でもいま手に入れてすらいないうちに彼を失いつつある。告白してふられたとか彼に彼女ができたとか彼に幻滅したわけでもない、ただ、恋が死んだ。ライフワーク化していた永遠に続きそうな片思いに賞味期限がきた。
→良い…
他人の悪意がこわかったのは、どうして彼らがそんなことをするのかまったく分からなかったからだ。でもいまは自分のなかにある感情と照らし合わせさえすれば他人の悪意は十分解釈できる。実行には移さなくても同じくらいの悪意を心のなかで相手に向けることもできる。
→わかる…
仲良くしようか
つらいとき悲しいとき、好きな人の名前をつぶやくのを習慣化していたら、ある日すっかりその好きな気持ちが過去になったころに、名前だけが反射的に唇の先にまで登ってきて驚く。神さまの名前は変わる、たぶんもう五人めくらい。
→良い…
⚪︎妄想彼氏とか視野見とか偽装妊娠とかいろいろぶっ飛んでておもしろかったし、わかる〜ってなるところもあってやっぱ綿矢りささんの書く女の子たちが好きだ〜となってたのに、最後の短編がよく分からず…☆4に…最後ささやいたのはタイトルだろうけど、内容に関しては頭にはてな。考察読んでみる。
いるいる、繊細でどこか色気を感じる、“横長たれ目で微笑むとちょっとずるそうに見える、ぬれた黒目がちの瞳”の男の子。
どう頑張っても(わたしは)好きになれないニみたいな男の子もいるいる。
Posted by ブクログ
ずっと昔に買ったまま読まずじまいでいた本、面白かった
中学の同級生イチにずっと片想いをしたまま、会社でタイプではないニという人にめちゃくちゃ好きになられる
やっとイチと話すことができて、なんだか2人で心が通じ合ったように見えたのに名前すら覚えてもらえていなかった、そんな時にニの顔が思い浮かんで…という話
思いを募らせて、共通点のようなものを見つけて心躍らせて、でも実はかなり一方通行で、結局自分を好きになってくれる人を選ぶという、一見地に足ついたストーリーながらとても面白く描かれていた
Posted by ブクログ
▼メモ
・江藤ヨシカさんの妄想癖は好き。
・抽象度上げると、綿矢りささん独特の世界観に引き込まれる。
▼好きな個所
・「どうして私のこと“ きみ”って呼ぶの」
イチは私が大好きな、恥ずかしそうな笑顔になった
「ごめん。なんていう名前だったか思い出せなくて」
江藤さんについて聞かせてと言ってきたときのニの顔が思い浮かんだ。江藤さんのこと聞かせて。私が胸に赤い付箋を付けていただけで、私を見つけてくれた人。
・もういい、想っているいる私に美がある。イチはしょせん、ヒトだもの。しょせん、ほ乳類だもの。私の中で十二年間育ち続けた愛こそが美しい。イチなんか、かってにふるえてろ。
Posted by ブクログ
松岡茉優さんが本好きと知ったことが、僕が読書を再開した動機。彼女が主演した今作の映画を昨年の正月に観た。当時から松岡茉優さんの存在を知ってはいたけれど、現在のように熱を上げていたわけではなかった。TV放送を録画して観たので、観終えたら惜しげもなく消去してしまった。いま思うと本当に惜しいことをした。
彼女が出演した映画の原作を複数読んでみたけれど、彼女が演じた登場人物のイメージは原作の物語の中でも、そのまま松岡茉優さんでしたから思い入れが強くなりすぎて、というのがパターン化していたものの、今作の冒頭
「とどきますか。とどきません」
との始まりからして、すっかり活字に夢中になりました。とても楽しく読むことができました。
ヨシカについていろいろ意見があるけれど、なんのなんの、彼女の気持ちや言動も理解できたし、僕なら共存できそう…でも僕なんか、つまらないってフラれるかも。片想いは、しんどいね。
『仲良くしようか』
喰うものと喰われるもの。ぞっとしました。
想像力の稼働率が上がりました。
Posted by ブクログ
主人公・良香の強烈なキャラクターに圧倒される。
彼女は、中学時代の片思い相手「イチ」を脳内で神格化し、10年間も純愛(という名の妄想)を育ててきた。その一方で、現実世界では暑苦しい同期「ニ」からアプローチされ、困惑する。
この物語の白眉は、ラストにかけての残酷なまでの「答え合わせ」だ。
読者は良香の視点を通して「イチ」を見ているため、彼を素敵な存在だと思い込まされる。しかし、いざ現実に対面した時、その魔法はあっけなく解ける。
イチは王子様ではなく、良香のことなど何とも思っていないただの男だった。そして、今まで彼女を守っていた「イチへの恋心」こそが、彼女を現実から遠ざける檻だったことに気づかされる。
ラスト、彼女は安全な檻を出て、傷つくかもしれない「ニ」との現実を選ぶ。
タイトルの「勝手にふるえてろ」は、自分を笑う世間への挑発であり、同時に、生身の人間と関わる恐怖に震えながら生きていく自分自身へのエールなのだろう。
意味がわかると怖い、しかし痛快な「妄想女子の卒業論文」のような一冊だった。
Posted by ブクログ
綿矢りささんの作品を初めて読んだ。なんか圧倒された。登場人物たちもなんかすごい。主人公が妊娠していないのに産休をとろうとしたところは衝撃だった。怖い。誰に対しても共感も応援もできないけど、ただひたすらにぶっ飛んでるから新鮮で面白かった。
最後の「仲良くしようか」はあんまりわからなかった。
Posted by ブクログ
すごい!
妊娠もしていないのに産休をとろうとしている。そして診断書を後日提出。
やばすぎる。そのまま受理されたあとをみたかった。感情の言語化がうまいなー。ただ、最後の短篇?は全く頭に入ってこなかった。
Posted by ブクログ
核心の部分はすごくふむふむって読めたけど
江頭良香の頭の中なのか、夢の中なのか
時より唐突に出てくる物語についていけない。
ヲタク気質を表しているのでしょうか。
"恋心の火は火力を調整できないから尊い。"
確かにそうだな、尊いなと思いつつ
調整できないから厄介とも思ってしまう。
"好きな人と結婚したいけど、好きすぎる人とは結婚しない方がいい。"
これ、「激しく煌めく短い命」でも言ってる登場人物がいたなあ。
綿矢りささんが思っていることなのか、はたまた逆を思っているのか。
好きな人と結婚したいと思うあまり、結婚時期を逃して
結局子孫繁栄を逃している。っていう感覚も面白くて。
結婚や、出産の際に妥協したくない!って願えば願うほど
欲望は叶わないっていうのわかる気がする。
人間がみんな欲深かったら、もしかしたら人間の絶滅理由は
「だいすきすぎる人と結婚したすぎて」なのかもしれない、おもろい。
この感覚味わってほしいから、この作品読んでほしい。
Posted by ブクログ
1.2の章でかなり内容が変わっててびっくりした。
1では主人公が脳内で2股をして、
処女を同期にばらされてると知り、
妊娠してると嘘をついて会社を休んでしまう衝撃的な内容。
祝うだけで祝われない
普段の様子が違って見える、
など確かにと共感する描写もあるが
なかなか妄想世界で生きてるところが強かった
Posted by ブクログ
永遠の命題、『追う恋か、追われる恋か。』オタク気質な主人公の、憧れの同級生イチと、自分を好いてくれた会社の同僚ニの間で揺れる感情を描いている。
オタク女子らしい感情と不器用さに、学生時代の自分を重ねて、なんとも苦い気持ちになった。また女性の好きな人とそうでない人への感情の描写が、とても生々しい。
主人公は最終的に、イチが自分のことを全く覚えていなかった事実にショックを受け、ニを選ぶ。追う恋より追われる恋を選んだのである。
でもきっとニはハンター気質なので、主人公が振り向いたことで、遠くないうちに興味を失うかもしれない。だからこそ個人的には、イチと大人同士改めて仲良くなっていけばいいんじゃないかとも思うが、こちらもきっとお互いの不器用さや子どもっぽさが災いして、踏み込めないままお友達止まりなのかも。
結局は主人公は、いずれの男性も手に入れられないのだろうと思ったら、なんとも苦々しくリアルなストーリーだった。