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Posted by ブクログ
『降霊会という名の告白タイム!衝撃の事実が次々と…』
戦後の急速に変わりゆく社会を経験した主人公。
強く心に残った少年時代、大学生時代の想い出の知られざる事実が、降霊会で明かされる…
今では考えられないようなことも、当時の社会状況では仕方がなかったのかな…と考えさせられました。
Posted by ブクログ
下枝は地を舐めるほどなので、周囲には草ははえず、地面は厚い青苔のい被われていた 車だってわがもの顔の時代だ。歩行者優先なんて標語はお題目で、人間様より車のほうがずっと偉かった 私は傷ついた。百合子の揮った刃物が、皮膚も肉も貫いて骨の髄まで届いたような気がした
Posted by ブクログ
雨宿りのお礼にと誘われた降霊会で、忘れようとしてもいつもどこかに残っていた幼き頃の友への後悔と青春時代の恋と向き合うことに。
戦後復興の時代の格差社会。裕福で善良な家族に囲まれて育ったゆうちゃんが出会った陰鬱で口数の少ない恵まれない境遇のキヨ。帰る方向が同じだから友達になったけれど、子供ながらに感じるキヨとの差異。あの時自らも幼い自分に何かが出来たのだろうか。
キヨとの話はとてもやるせなくて、霊と語ることで、ゆうちゃんがどう思うのか気になり引き込まれました。
後半はゆうちゃんの学生時代の恋愛の話。学生運動がどんなものか分かりませんが、その時代なりのかっこよさのようなものを押し付けた自分勝手な恋愛。別れ際に百合子から残された『私、死ぬわ』という言葉。その百合子への未練と後悔。
ゆうちゃんを想っていた女の子の霊なども降りてきますが、後半は私はたんたんと読める感じでした。
もう少し降霊会を開いた梓さんやメアリーとジョーンズ夫人の話も読みたかったかな。