【感想・ネタバレ】トラウマ怪談録 精神科医が語る本当に怖い話のレビュー

あらすじ

死者のこころを覗いた先に潜む闇

現役の精神科医が描く最恐怪異譚


「体が捻じ切れて死ぬまで、ゆらゆらさんと踊り続ける」
とある精神病院で囁かれる恐ろしい怪異
「たゆたう」より


現役の精神科医でありラッパーでもある異色の怪談蒐集家・Dr.マキダシの待望の初単著。
・患者の死期がわかるベテラン看護師、彼女には不穏なものが見えていて…「スリーアウト」
・法医学教室にある様々な死者の遺留品、変わり者の教授が憑かれた物「Y字の木」
・医学部の先輩の異常な行動、そして戦慄の因果「ネズミ先輩」
・精神病院で語られる危険すぎる霊とは「たゆたう」
・自死した女性が処置室に夜な夜な現れる「確信犯」
・住人の心を蝕む部屋で起きていた恐ろしい凶事「怒号の部屋」
――など25話収録。
人の心を扱う医者が綴る、死者の「こころ」を覗いた先に潜む幾重もの闇と怪異をご堪能あれ。

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Posted by ブクログ

精神科医にしてラッパー、異色の怪談収集家Dr.マキダシ氏の初書籍とのことで大変楽しめた一冊。
現役医師の集めた怪談とのことで病院を舞台にした話が多いがそれ以外の話も興味深く、恐ろしい。

特に「スーパーマンおじいちゃん」のような心を蝕むような話や「優しい遺作」のような人の意思の力を感じる優しい話もありただの「怪談集」とまとめるのがもったいない1冊。イメージ的には「いろんな人の人生で起こった不思議な話集」といった感じ。
そして「歯抜けのおっさん」のような心に残る話も多いので一見の価値あり。

他の実話怪談と違うと強く感じるのが人間の感情の描写と読者の感情を揺り動かす力が強いので本当にワクワクしながら読めたので著者の次回作に期待。

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2025年11月09日

Posted by ブクログ

自身では理系だから…みたいなあとがきがあったけど、謙遜の塊。
お医者さんになるくらいの方だし、何よりプロのDJという言葉遣いな訳で言語化や表現方法とか、抜群に面白かったし凄かったと思った。
途中から、心理学の側面から人の心の恐怖を書いたビジネス新書を読んでいるような感じがした。
特にくねくねさんは、必読。
ちょっと、泣きそうになった。
あと、最後の怪談を精神科医という視点から検証と分類も「ほぅ!」と、なって楽しめ過ぎた。
トラウマ怪談というタイトルを凄い怖いっていう意味で捉えると少し物足りなく思うかもだけど、心理学的=病理的?な意味として捉えて読むとまた別の感想が生まれるはず。

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2025年08月08日

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