あらすじ
栗橋北中三年A組の有志が卒業式の日に埋めた銀色のタイムカプセル。誰も会ったことのない不登校の不破勇の小説も中に入れられた。十年後、メンバーたちに「選ばれ死君たち」宛の不気味な案内状が謎の郵便屋から届けられる。卒業式に出られなかった彩香は当時のメンバーと会うが、「ホール」という言葉を聞いたとたん、なぜか誰もが口を閉ざしてしまう。そして開封の日が訪れる。郵便屋は誰なのか? 封印されていた秘密とは何か?
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Posted by ブクログ
オチが気になりすぎて一気読みした。
現在と過去を行ったり来たりする構成がおもしろかった。
2人の不登校の生徒がどのように謎の郵便に絡んでいるのか、袋綴じを開けるまでは全くわからなかった。
不破勇とWho are you?の伏線と勇を”いさむ”と読ませることで男だと思い込んでしまう先入観を利用したミスリードは、すごく好みの仕掛けだった。
ただ、結局不破勇がミスリード要因でしかない感じがしたのは少し残念に感じた。
袋綴じを開くまでの期待に比べて、思ったよりオチがあっさりだったので星4にした。
Posted by ブクログ
ここであまり評価が良くないので逆に興味が湧き、読んでみた。
“学生時代に埋めたタイムカプセルの開封式を前に参加者へ謎の手紙が送られてくる”、なんて、とてもワクワクするストーリー。
謎の不登校児たちになにか秘密を抱えた同級生たち。
主人公の綾香と同じような気持ちで早くその謎を解きたくて、あっという間に読み終えた。
読んでる最中は心霊系な話なのかと思ったが、
まさかそういう結末とは!
オチが弱いという意見も見られるが、これはこれで面白い結末だと思った。
まあ、袋とじにする意味はなかったかな。笑
綾香と湯浅が結ばれるかたちで話は終わってハッピーエンドに見えるが、
担任の話を間に受けて10年も部屋に引きこもり謝罪を待ち続けていた大河原と、逆恨みして湯浅を監禁していた父親に、皆んなの前で嫌味にも見える卒業証書授与を行なった母親の存在は異質でサイコパス。
謎が解明されてからその後の描写がなかったが、当事者となった“メンバー”たちと担任は何気にトラウマになるような出来事だろうなと感じた。
読み終わって、後からじわじわと気持ち悪さが生まれるお話でした。