あらすじ
イタリアの一地方言語に過ぎなかったラテン語は、ローマ帝国の公用語として世界に広まり、西ローマ帝国崩壊後もキリスト教と結びついて普遍的公用語としての地位を築いた。しかし、やがて主要言語としての地位を失い、「教養」語となって現代に至る。長く歴史上に君臨したラテン語はいかにして広まり、生き続けてきたのか。ギリシア語との覇権争い、キリスト教との蜜月、各国の近代俗語との交代──「世界最強の言語」が歩んだ2000年以上に及ぶ数奇な運命に迫る。
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Posted by ブクログ
ラテン語って、なんかかっこいいですよね。生物の学名とか、教会音楽の歌詞とかでしか知りませんが。ラテン語、身近なのか、遠い存在なのか。難しそうだし近寄りがたいところがある。
本書はそんなラテン語の成立から、どのようにして西欧世界に君臨し衰退しながらも、西欧の文化を支え、今日まで至ったかをできるだけ簡潔に記したものです。
ラテン語とは血縁関係にあると言ってもよいフランス語・イタリア語・スペイン語(ポルトガル語)との関係も知ることができました。そして何より、ラテン語とは切っても切れないキリスト教、特に修道院の働きについて学べたことは、ウンベルト・エーコの『薔薇の名前』を読むにあたって、とても参考になるとおもいました。
また、各章のインターバルとして、簡単な文法の解説が挿入されていたことは、より深くラテン語に触れるための入り口になり、ありがたいと思いました。