【感想・ネタバレ】人形のアルファベットのレビュー

あらすじ

奪われし者たちの悲鳴がグロテスクに世界を覆う。GRANTA「若手作家ベスト20」選出、英語圏で最も注目を集める作家による、シャーリイ・ジャクスン賞受賞作を含む鮮烈のデビュー作!

肉片が、聞いている――。
ミシン、人形、缶詰、蜘蛛、そして女たち……。

★シャーリイ・ジャクスン賞受賞(本書収録作「ワクシー」)
★GRANTA「若手作家ベスト20」選出(イギリスの老舗文芸誌「GRANTA」が10年ごとに選出)

雑誌「MONKEY」(スイッチ・パブリッシング刊/「アガタの機械」/柴田元幸訳)や「文藝」(河出書房新社刊/「ネズミの女王」/上田麻由子訳)で話題の著者による鮮烈デビュー作が、ついに刊行!

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「既成概念を覆す試み」
――ウォール・ストリート・ジャーナル

「素晴らしい! 印象深く、しかし、すぐに消えてしまいそうなほど儚いイメージ。グルドーヴァは、美しさを描くための最も難しいテクニックを見事に駆使している」
――デボラ・レヴィ(『ホットミルク』著者)

「ダークで知的で美しく、絶妙にグロテスクな、グルドーヴァの世界を読む喜び。
――ヘレン・オイェイェミ(『あなたのものじゃないものは、あなたのものじゃない』著者)

裂けたストッキングと手縫いのベルベットのドレス。知的なバロック小説であり、完璧かつ大胆、巧妙かつ繊細な傑作。アンジェラ・カーターの正統な後継者であるカミラ・グルドーヴァの、飾り気がなく、それでいて魅惑的な文体を、ぜひ読んで、愛してほしい!真似ごとや作り物ではない、真に奇妙に輝く宝石のような作家だから」
――ニコラ・バーカー(2007年ブッカー賞最終候補作『Darkmans』著者)

『人形のアルファベット』は、独自の世界を細部に至るまで創り上げている。初めて見る風景なのに、まるでずっとそこにあり、誰かに見つけられることを、そして魅了されることを待っていたかのよう。
――シーラ・ヘティ(ニューヨーク・マガジン誌2018年ベストブック『Motherhood』著者)

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日常をグロテスクに彩る、珠玉の13編!

女たちが自分の身体を、果物の皮をむくようにほどき始めると、本当の身体が出てきて――。(「ほどく」)
すべての女の人生の目標は、試験で賞金を稼ぎ子どもも欲しがる男を見つけること。(「ワクシー」)
薄暗い屋根裏のミシンが生み出す幻影たちに、どんどん魅せられてゆく、ふたりの少女。(「アガタの機械」)
女から求められ芸術のミューズである八本脚の男が、ある日美しいミシンと出会い――。(「蜘蛛の手記」)

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

不潔でストレスフルで肉感的で気味が悪い。「人間」の感情と感触が生々しく蘇ってくる文章だ。

出てくる人物が身勝手で不気味で感情移入しにくい、もしくはしすぎてつらい状況に胸が痛くなる。でも消されてなるものかと主張してくる生と、性の手ごたえがあり、動かし難く忘れがたい読書経験となった。

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2025年09月12日

Posted by ブクログ

何とも不思議な物語ですごく好みだ。
どうやらデビュー作らしい。
13の作品で構成されているけど、通底するのがダークでグロテスクな世界だ。
なかで「アガタの機械」がお気に入り。標題作は何と2行の作品。これにはまいった。訳が分からない。

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2025年08月24日

Posted by ブクログ

何とも奇怪な物語
13の物語全てが
グロテスクで 汚くて 狂った世界観
幻想的というよりも奇怪。だ
最初から最後まで 不思議な世界
既成概念を破壊される
好みの大きく別れる作品だ

おどろおどろしい
モノクロの大人向けの絵本のような感じ

話の結末がまるで見えないからこそ
ページをめくる手が止まらなかった
それぞれの物語も短いものなので
あっという間に
読めてしまう
頭のイメージか追いつかない事もあったけど 笑

いやぁ…すごいの読んじゃったなぁ…
嫌悪感を超えてしまって
不思議と魅力すら感じる1冊だった

唯一無二過ぎて
評価を付けられない
間をとって星3に

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2025年10月05日

Posted by ブクログ

不気味で汚い。けれど美しさを感じる瞬間も。だけどやはり猥雑さに目がいく。女性が書いたものだということは分かる。

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2025年09月17日

Posted by ブクログ

シャーリイ・ジャクスン賞を受賞したとのことで気になって読んでみた。
シャーリイ・ジャクスンより生々しさが強い気がする。
全体的にディストピア感があり、貧困層の女性の話が多い。

一番好きだったのは「蜘蛛の手記」。
「ほどく」「ネズミの女王」「アガタの機械」も好きかな。
表題作はまさかの二行だけでびっくりした。

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2025年06月24日

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