【感想・ネタバレ】本のなかの少女たちのレビュー

あらすじ

子供の頃からの読書体験で、心から共感できる少女の少なさを強く感じていた。しかしま時に納得できる「少女」に出会える喜びもあった――
そう回想する著者・津島佑子自身、自らが「少女」だったと確信を持ってはいないのだ。
「少女」とはいったい誰のことなのか?
どのように描かれた「少女」なら実在感を感じられるのか?
自らの作品で「少女」に愛着を抱いて描いてきた作家が、「本のなかの少女
たち」を追ってみることを心に決め、「少女」そのものをテーマに新鮮な切り口で古今の名作を再び繙く。
再読を経て得られた新たな発見、洞察、感動を綴った、誰もが楽しめる読書エッセイ。

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Posted by ブクログ

『源氏物語』の紫の上、ローマ神話のディアナ女神、『ロミオとジュリエット』のジュリエット、ゲーテ『ファウスト』のグレートヘンといった文学・物語の中の「少女」たちに焦点を当てた読書エッセイ。取り上げられている作品だけでなく、同著者の別作品、類似テーマの別の作品、歴史的背景などを含めた多角的な読み方をしている。

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2025年06月18日

Posted by ブクログ

 『赤毛のアン』のつぎに読むのは、まったく適切としか言ひやうがなかった。
 プロローグで著者・津島佑子の少女性にたいする疑念が語られる。それは、幼く父親・太宰治を失って、母親・津島美知子から育てられ、少女を小学生までまっとうすることのなかった記録だ。
 そこで、中高生ころ読んでゐた『赤毛のアン』は空想小説でしかなかった。と著者ははっきり書いてゐる。

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2025年09月19日

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