あらすじ
〈グラスハート〉Netflix 7月ドラマ化で
話題沸騰!
〈オーラバ〉〈グラハ〉〈イズミ〉の著者、
若木未生が初めて挑んだ一般文芸作品の
テーマは、なんと、
漫才!
NON STYLE 石田 明 さん
ナイツ 塙 宣之 さん
ウエストランド 井口浩之 さん
――第一線の漫才師3名が、熱烈推薦!
奇蹟の笑いで、
世界をゆるがせ
無名の漫才コンビ“ゼロワン”が、
マンザイ・グランプリの頂点を目指す!
カバーイラスト:いくえみ綾
巻末特別書下し掌篇「どんちゃん」収録
王串(おうぐし)ミドロ、三十三歳。声優
としてもぱっとせず、お笑い芸人としても無
名。だが年末のマンザイ・グランプリで優勝
すれば、どんなに無名でもキャリアがなくて
も、一夜にしてスターになれる! こうして
漫才コンビ、“ゼロワン”は、マングラの頂
点を目指し、悩みながらも奮闘を開始。頼り
なくも健気で熱心な若き相方・零(れい)、圧
倒的な人気と実力を誇るライバル漫才師・
“クロエ”兄弟、自由奔放な恋人・マドカら
の存在を糧に、芸人・王串は自分の笑いを形
づくろうとする。零の兄で不慮の死を遂げた
かつての相方・壱(いち)が、王串の作るネタ
に落とす影とは……。 笑って泣けて元気の
出る、青春小説の傑作!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
お笑い芸人兼声優が、若い相方と漫才コンビ“ゼロワン”を組み、マンザイ・グランプリの頂点を目指していく物語です。
漫才を題材にした作品ですが、読んでいて強く感じたのは、笑わせることよりも“誰かと一緒に夢を追う難しさ”でした。
舞台では息の合ったコンビに見えても、その裏では焦りや嫉妬、自信のなさが絶えずぶつかり合っていて、人間関係の危うさがとてもリアルに描かれています。
特に、相方だからこそ言えないことや、近い存在だからこそ傷つけ合ってしまう距離感には妙な生々しさがありました。
一方で、漫才や芸人の世界を知らないと少し専門的に感じる場面もあり、序盤は物語に入り込むまで少し時間がかかりました。
それでも、読み進めるうちに、成功することだけが夢ではなく、“誰かと本気で何かを目指した時間そのものに意味がある”のだと感じさせられます。
読み終えた後には、笑いの物語というより、人と人が支え合いながら前へ進むことの難しさと尊さが心に残る一冊でした。