【感想・ネタバレ】幽霊物件案内のレビュー

あらすじ

名著復活! 日常生活のすぐ隣に潜む恐怖

あなたが普段なにげなく利用している家、マンション、旅館、学校、会社、喫茶店、飲み屋、レストラン、カラオケボックス、病院などに恐怖の〈幽霊物件〉はありませんか?
怪奇探偵が蒐集したいわくつきの幽霊物件をご紹介。
日常生活の隣に潜むもう一つの世界にご案内します。

【特典1】テレビでも話題沸騰! 「夏川ミサエの話」全話収録
【特典2】入手困難『東京近郊怪奇スポット』から最怖10話

解説=三津田信三

◆ ◆ ◆

単行本 2000年6月 同朋舎刊『幽霊物件案内 怪奇探偵のマル秘情報ファイル』
文庫 2025年6月 文春文庫刊
この電子書籍は文春文庫版を底本としています。文庫化にあたり、新たに以下の作品を収録しています。
夏川ミサエの話……『心霊ウワサの現場』1997年7月 長崎出版刊
その後の夏川ミサエの話……書き下ろし
「東京近郊怪奇スポット」十選……『東京近郊怪奇スポット』1996年7月 長崎出版刊

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Posted by ブクログ

ネタバレ

 タイトルに“物件案内”とあるが心霊スポット的な物件を紹介するのではなく、取材した話や著者自身の体験などを、関係する建物(ホテル、住居、学校等)毎に章立てした構成の実話怪談集。'00年刊行の版に書き下ろしを含めた“特別付録”40㌻が追加されている。

 四半世紀前の内容そのままだからか、最近の実話怪談に比べ何かネタ(体験談)そのもののザラついたようなダイレクトさを感じるものが多い。それは異様な話に対して過度に肩入れも突き放しもせず、ニュートラルな立ち位置に徹する著者の姿勢からも来ているのかもしれない。そのドライさ故に「え、この人ちょっと倫理観バグってないか……」と感じる箇所も偶にある、が。
 旧版で編集を担当した三津田信三氏(当時は編集者)の解説も興味深い。
 
 最もぞわっと来たのは個々の怪談よりも文庫版あとがきの冒頭、

―本書で語られる物件情報の提供者はことごとく失踪した。

の一文かもしれない。

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2025年07月28日

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