あらすじ
親子関係にトラブルをきたしている人、障害のある子どもを育てている母親、自閉症児、そして末期ガンを患う人……大きな苦しみを抱えて孤独に陥った人のかたわらで、そっと耳を傾けるカウンセリング。痛む心に人と自然とのつながりを取り戻したり、悩みに支配された心の中の整理整頓を手伝うバースセラピストによる、心に沁みるエピソードの数々。読んでいるうちにしずかに心が癒される、奇跡のエッセイ集。(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
1.この本がテーマとしている問題提起はなにか? どんな問題を提示し、どんな解決方法を提案しているのか?
死ぬ事と生きる事は反対のようで反対でない。誰かの大切なものや想いを引き継いで人々は生きて、死んでゆくのである。人間の人生はその繰り返しでできている。心身の問題や家族の問題を抱えていても、考え方ひとつで幸せになれる。辛い境遇におかれてもそこに誰かが寄り添っていてくれればいのちのバトンは繋がっていく。
2.この本はどのように始まり、どのように終わったか?
筆者からみた患者さんとのやりとりが描かれて始まり、患者さんと向き合う中で、最終的には筆者の心を整理する形で終わった。
3.あなたはこの本から何を学びたいか?
私が生きてる理由って何だろうということが知りたかった。誰かの役に立てる訳でもないのに、守るべき存在もいないのに、ただ自分のために生きているのがもの悲しくて、そんな時どうしたらよいのか知りたかった。
4.この本が同じジャンルの他の本と似ている部分、違う部分はどこだろう?
論理に基づかない点、「こうしたらよい」という手本が載っている訳ではなく、すべてが実体験に基づいている。
5.この本はなぜ重要なのか?この本のタイトルは内容と合っているだろうか?あなたが本のタイトルを付け直すとしたら?
悩んでいる人や辛い境遇に向き合えない人たちが生きる、もしくは周りを生かす方向にマインドセットできる本だと思う。「いのちのバトン」以外のタイトルだとしたら、「かけがえのないたからもの」など
7.この本のキーポイントやコンセプトはなんだろう?
生きることと死ぬこと。どんな境遇でも周りの人とともに幸せになること。自然や大地も私たち人間の母親であること。
8.本の書き出しをチェックして、作者は読者を引き込むためにどんなトピックを展開しているか?
時系列に状況を描写することでイメージしやすくしている。
9.本で扱われているビジュアル要素……チャート・地図・ラベル・グラフ・写真・図解から何を学んだか? それらの要素からどんな種類の情報を得ることができたか?
あまり挿絵は多くなく、事実が淡々と述べられている。
10.著者は読者に対してどう考えてほしいと思っているのだろうか?
どんな時でも誰かが力になってくれる、だから「助けて」って言ってほしいと考えていると思う。方の力を抜いて周りをよく見て自然の中に自分がいる事をもう一度見つめ直してほしいと考えていると思う。
11.人に勧めるとき、どの章のどんな情報を1番に取り上げるか?
がんになり人工肛門をつけた岡田さんが筆者と一緒に山に登り一緒にお墓をつくって入ったこと。
12.作者はこの本を面白くするためにどのような工夫をしているだろうか?
筆者が引き継いだ命のバトンが筆者の関わった患者さんたちに広がっていく様子を時系列に示していると思う。
13.作者の主張のどこに賛成できるか? その理由は何か?
誰にでも「素敵なことを感じる心」が備わっていて、その人の心をときほぐすことで本来の心を取り戻すことができるという考え方。
14.テーマを説明するために作者がどのような事例を出しているのか? 興味深かった例は?
自分にとってもしかしたら今悩んでいることに近いもしくは将来悩むかもしれないような事例を出している。子どもを望まない妻が、夫が下半身付随になった際にパニックになり夫に対し元気になるような声かけができなかった事例で最終的に妻の心境が自然と変化したこと。この妻は本当は子どもを望まないのではなく誰かに愛されたい守ってほしいという気持ちに気付いて欲しかったのではないかと思う。
15.この本を読んでいるときにどんな感覚になったか?
セラピーというのは個人的には非科学的な精神療法という印象である。一方で薬物療法ではなく患者の心に寄り添い耳を傾けて状況を整理することが多くの人にとって助けになるように感じた。
16.この本で最も重要な一文はどれかその理由は何か?
「ほんとうの奇跡」だと思う。末期がんの患者が生き延びることだけが奇跡とは限らない。わかりあえなかった姉妹がお互いに許しあえる瞬間が生きている間におとずれたこと、そういう奇跡をもっと大切にしたいと考えたから。このバトンを受け取った娘はどんなに救われただろうと感じたから。。
17.本の内容を振り返って、自分にとって一番刺さった箇所はどこか?
チック症の女の子が筆者の家族とのふれあいをとおして母親への固執を弱めていった箇所。私にとって個人的に家族との関係性が今の自分を作っていると感じているため。