あらすじ
葬儀のお布施
平均22.4万円!
高い?安い?
見返りは戒名だけ?
お布施のモヤモヤから
日本仏教の闇を暴く!
法事の際にお布施の額を僧侶に尋ね、「お気持ちです」と言われて困ったことはないだろうか。
仏教の教えでは「お布施」はサービスへの対価でなく「善業」(よい報いを生むもとになる行為)だ。
大事なのはお布施をしたいという「意思」=お気持ちなので、僧侶の側から金額を示すことはない。
だが、禁欲や財産放棄などの「戒」が守られない日本仏教では、お布施を受けるに値する僧侶は存在しないとも言える。そんな中でのお布施とは何なのか。
お布施のモヤモヤを解き明かし、形骸化した現代日本仏教に問題提起する一冊。
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Posted by ブクログ
面白い。感想はあとでまとめるとして、読みながら疑問に思ってチェックし、改めて調べて、誤字なのではないかと思う個所を記します。
16頁8行「供儀」→「供犠」
91頁6行「巻木」→「薪」? ※「まき」の誤変換か
136頁10行「法」のルビ「ほう」→「ぼう」
136頁12行「一如」→「一等」?
148頁6行「曹洞宗の僧侶」→「臨済宗の僧侶」
150頁1行「正当」→「正統」? ※83頁12行ほか
152頁5行「秋山」→「秋月」 ※次頁の2カ所も同じ
153頁8行「無中」→「夢中」
155頁6行「専修」の説明→初出は145頁11行
212頁8行「有」のルビ「ゆ」→「う」
版を重ねるならば修正されたほうがよろしいかと思います。
Posted by ブクログ
独身未婚中年男性の自分が読んでみました。
なかなか面白かったです。
結論としては、日本の僧侶は破戒者なのでお布施をするに値する者がいないという、至極まっとうで身も蓋もない話なのですが(笑)、それを仏典に基づいて考察しているところは非常にアカデミックです。
一方、あまり現代的問題を取り扱ってはいないので、僧侶に「お気持ちで」と言われた時に「こういう理由であなたには高額包めない」という理由として述べて僧侶に打撃を与えることのできる実用的な内容ではないですね(笑)。
自分もプライベートで知り合った若い人で僧侶がいますが、妻帯していますし、僧侶を「仕事」として捉えているように思えるときがあって、もう少し宗教者として人を救おうということを考えてくれないかなともどかしくなることがあります。
それはもう少し年齢を重ねてみないとわからないことなのですかね・・・。
著者の清水先生の他の本も読んでみたいなと思いました。