あらすじ
GDPは中国に、一人当たりのGDPは韓国に抜かれ、落日の空気が高まる日本。自信を失っている日本人も少なくありません。本書は日本に帰化した元中国人の著者が、日本の社会や文化を中国と比較し、何が優れているから自分が帰化したのかということを評論します。韓国から帰化した呉善花さんとの対談も収録。敬語や食に対する考え方など、中韓と比べた日本の文化や社会の良さについて率直に語ります。
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Posted by ブクログ
これは隠れた良書かも。読めばますます日本が好きになる。
竹田恒泰さん等、日本人から見て日本が良いという本はいくらでもある。逆もあるけど。
ただ、外国のバックグラウンドを持ち、日本に親しみを感じている方、しかも中国と韓国。
この2人の自国と日本の文化と価値観を比較しながら語られる対談は、欧米から見ると顔立ちが似ている中国と韓国がいかに異国なのか、とても腹落ちする。
この他、石平さんの日中比較文化エッセー集も、比較を通して見えるものあり。
Posted by ブクログ
ともに約40年日本に暮らし、帰化からも数十年が過ぎた筆者石平氏と呉善花氏の対談と筆者のエッセイを収録。
元中国人の筆者と元韓国人の呉氏との対談からは、同じ儒教(朱子学)を背景として持ちながら、個を優先する彼の国らと和を重視する我が国の文化の違いが鮮明になる。
秀吉の朝鮮出兵時に佐賀藩鍋島直茂が連れ帰った陶工李参平は有田焼の始祖(陶祖)となったが、祖国朝鮮では陶工の身分が最下層の賤民のさらに底辺の白丁に分類されていたのに対し、佐賀では李参平は陶山神社に藩公とともに祭られているとの呉氏の指摘は、体を使った物作りに対する彼我の価値観の違いを顕著に示しているし、司馬遼?太郎の「故郷忘じがたく候」に書かれた文脈だけで語れるものではないのだと知れる。
我が国の文化の根幹に「草木国土悉皆成仏」、世の中のすべてのものに神性が宿るという神道の考えや皇室の存在を見る両氏の見解は傾聴に値する。
同時に収録された筆者のエッセイも和の心の深淵に触れるもので、筆者の心の持ち様をよく表している。
古都奈良に居を構え、正倉院展に毎年足を運び、全国の名所旧跡にも数多く訪れ、我が国の歴史にも精通する筆者は、我が国に生まれ育った者たちよりも余程深い見識を持たれているのではないか。
Posted by ブクログ
歴史的に中国は政権が交代するたびにその伝統も文化も破壊されてきた歴史的経緯があるという。その中で中国固有の風景なり伝統が日本の神社仏閣および国宝として存在しているものがあるという。鑑真和上の風景画など故郷揚州を現代でも見る事が出来、また日本庭園「城南宮」「曲水の宴」なども中国そのものの文化を伝える遺物として日本に存続していると言う。その国の国民、伝統、文化、異文化を見てその存在を歴史と共に認識してこそ重要だと感じた。
かろうじて、日本は歴史的政権交代があっても伝統と文化がある程度保護され、国が、個人が迫害されることなく継承したことで貴重な文化資産として、今でも美しい姿を残していることは誇りであり、日本に残る異文化は韓国含め中国の人々にとっても同じだと思う。